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イスラエル初の水上太陽光発電/商業用電気飛行機の開発/高電圧線点検用ドローン/エリックシュミットが米電力DBに投資/中国の自律走行トラック、コロナで需要増

イスラエル初の水上太陽光発電/商業用電気飛行機の開発/高電圧線点検用ドローン/エリックシュミットが米電力DBに投資/中国の自律走行トラック、コロナで需要増

日本ではあまり紹介されない海外のエネルギー業界最新ニュース。EnergyShift編集部が厳選してお送りする。

自律走行小型トラックがコロナウィルス対策により中国で人気。

イスラエルに水上型太陽光発電施設が上陸

ドイツのエンジニアリング企業Belectricは、イスラエルに480kWの水上太陽光発電設備を導入した。イスラエルのエネルギー事業会社Nofar Energyによって施工された。このプロジェクトはイスラエル初の水上太陽光発電設備で、イスラエル北部のMishmar HaEmek kibbutz近くの貯水池に建設された。Belectric社によると1,300モジュールの浮体構造が使われ、浮体海洋グレードの電力線を経由して本土とつながっており、浮体式プラットフォーム自体が錨と係船の機能をしている。
イスラエルは、大規模プロジェクトの入札やネットメータリング制度、FIT制度等、屋根上太陽光発電のスキームで支援しているが、同企業は、プロジェクトが助成されているかは明らかにしなかった。
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)のデータによると、2018年末時点でのイスラエルの太陽光導入容量は1,070MWである。

Floating PV arrives in Israel(pv magazinw 2020/3/5)

米Wright Electric、商業用電気飛行機の動力系統を開発

米ロサンゼルスの電気飛行機スタートアップ企業Wright Electricは、乗客186名乗りの商業用電気飛行機Wright1の動力系統開発に乗り出した。動力系統には10~14個の電気モーターが活用される。
環境シンクタンクの国際クリーン交通委員会(ICCT)の調査によると、飛行機の使用による世界的なCO2排出量は、2050年までに飛行機のCO2排出量が3倍になるという国連の推定よりも、1.5倍早く増加するとのことだ。
Wright ElectricのCEO、Jeff Engler氏にCleanTechinicaが取材したところ、同社は、2021年にモーターの地上テストを、2023年に飛行テストを実施する予定。モーターの開発計画は、ナローボディー機クラスの航空機(通路が一つの航空機)を組み立てる段階に進んでいる。Wright1のサービスは2027年~2030年に開始予定。バッテリーはまだ決定していないが、リチウムメタルやリチウム硫黄を試験している。充電パックは航空燃料の全容量と同等の重さで、チャージ毎のレンジは1,000マイルを目指している。またバッテリー交換の所要時間は20分程度だ。
Wright1は燃料や燃料課税リスクのコストダウンだけでなく、航空会社のブランド価値を高め、集客にもいい影響を与えるだろうとJeff Engler氏は語る。航空会社にとってはWright1を導入することにより、CO2排出の相殺コストをかけずにカーボンフリーの利益を得られる。

Wright Electric Begins Developing Propulsion System For Commercial Electric Plane(CleanTechnica 2020/3/8)

カナダHydro-Québec社、高電圧線点検用ドローン開発で提携

AIやプロ用ドローンの製造会社であるフランスのDRONE VOLT社と、カナダの電力会社Hydro-Québec社は、高電圧線点検用ドローンの開発とマーケティングを推進するための合意覚書(MoU)を締結した。
ドローンはHydro-Québec社の研究センターで開発されたセンサーを使用して活線(高い電圧がかかった状態の送配電線)を正確に計測するようプログラミングされる。これにより、サービスを中断することなく点検作業ができるばかりでなく、作業員のリスクも減ることになる。さらにはヘリコプターによる点検も減るため、温室効果ガスの排出量も減少すると同企業は述べる。DRONE VOLT社は、産業および商業パートナーシップ契約の最終化後、ドローンを世界規模にマーケット展開していく。

Hydro-Québec helps develop new drone for high-voltage power line inspection(POWER GRiD 2020/3/12)

Google元CEO、米国電力価格データベースのアップデートに投資

アメリカで電力価格データベースを広く公開する計画がすすんでいる。米エネルギー省に属する国立再生可能エネルギー研究所(NREL)と、消費者向けエネルギー情報サービスを提供するWattBuy社は、最新の国家的データベースのさらなる高速化と拡大に向けて協力している。
この取り組みは元GoogleのCEO Eric Schmidt氏とWendy夫妻によって共同設立された慈善団体Schmidt Futuresの助成金を通して投資されている。
NRELは既存のデータベース、Utility Rate Database (URDB)をすでに運営しているが、URDBは上位150の電気事業者のみに焦点を当てており、アメリカの電力負荷の約70%に当たる。ただし、これは全電気提供事業者の10%未満しか占めておらず、新しいプロジェクトではURDBのデータを拡大させ、最新で正確な情報にする。

Former Google CEO funds updated US electricity-price database(electrek 2020/3/11)

無人配達トラックの中国スタートアップ企業、コロナウィルス突発の中、需要が急増

アリババグループやMeituan Dianping(美団点評)、JD.comなどを顧客に持つNeolix(新石器)社は、この2ヶ月で200台以上の無人配達トラックの予約注文を受けたが、それ以前は、2019年5月に製造を開始してから125台しか製造していなかった。北京を拠点にしたこのスタートアップ企業、Neolix創設者のYu Enyuan氏はインタビューでそう語る。
Neolix社の小型トラックは人同士の身体的な接触を減らすことができる。コロナウィルスの影響が長引き、外出制限が出ているための労働不足解決にもなる。
コロナウィルス流行の中、Neolix社のトラックは医療用品を病院に配達するため多く使用された。ウィルス発生源の武漢でも使用され、道路の消毒や、ウィルス鎮静化のために最前線で働いている人々に食料などを届けるためにも利用されている。
「中国のデジタルサービス経済は、コロナ流行危機の間に、人々がオンライン消費に移行することで発展し、自動配達サービスの商業化が加速する」とコンサル企業AutomobilityのCEO、Bill Russo氏は述べた。
また、Yu氏によると中国の地方自治体は、無人配達トラックの購入および運用料金の最大60%まで補助するとのこと。Neolix社では2020年は1,000台の販売を予定している。

Chinese driverless delivery van start-up sees demand surge amid coronavirus outbreak(Automotive News Europe 2020/3/10)

(Text:EnergyShift編集部 柴田 奈々)


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