赤ちゃん連れの家族が旅行するなら、旅先の幼児も気楽に食事できるレストランは事前チェックするだろうし、トイレの近い人が映画館に入ったなら、まずはトイレの場所や席を確認するかもしれない。タバコを吸う人ならば、駅を出たあとに飛び込む喫煙所を最初にネットで探すだろう。さらにさらにゲーマーならば、この先のセーブポイントを確認せずには、知らないダンジョンにはあまり入りたくないだろう。で、本題のEVだ。ついにテスラ生活の始まった平井氏だが、彼が「むむむっ」と思ったのは当然、「充電どうするの?」だ。ちなみに最近2021年3月ゼンリン調べのデータでは、EV用の充電スタンド数がその老朽化で減少に転じてるという事態だとか。
初の電気自動車を買ったあとの、最初の3年間は、テスラライフを存分に満喫していました。
地方に小旅行に行った際、ごくたまに充電難民になる以外は、特段不便は感じませんでしたね。
道の駅やコンビニの充電場所に行くと、日産リーフなどの電気自動車が充電待ちの行列になっていることがあり、意外と電気自動車は人気があるのだなと気づかされます。ちなみにコンビニにあるような普通充電だと、テスラは1時間では10%しか充電できないので、コンビニで2時間近く過ごしたこともありました(^◇^;)
とは言え、充電所がやはり少ないな、というのは感じます。
これだけ世間が脱炭素で騒いでいる感触はあるのに、充電所自体はまだまだ少なく、とくに大容量電池のテスラの高速充電所はかなりまばら・・・。
なぜだろう、と気になり調べてみると、EVの普及と今後の予測に関して、とあるレポートを見つけました。その調査によると、日本の新車販売台数に関しては、既にHEVが20%以上も占めていて、しかも今後も20%以上のシェアを保っていくことが予想されているのですね。そしてテスラに代表されるようなEVはまだ1%程度。
10年後でもまだ10%強。そりゃあ、テスラを高速充電できるような充電所はなかなか増えないわけだよなぁ・・・。
そして、ガソリン車の新車販売の割合はたしかに減っていきますが、それでも10年後でもざっくり半分はまだあるようです。
市中在庫や、今走っている車も考えると、10年後もまだ主力はガソリン車、ということなのかもしれません。
これは恐らく日本車メーカーがこれまで多大な投資をHEVにしてきたということに起因すると思われ、EVが急速拡大している他の国とは大きく事情が異なる日本固有の事情と言えるのかもしれません・・・。
さて、テスラの公式サイトを見ると、世界中のスーパーチャージャー(テスラ専用充電所)の場所を調べることができます。
このサービスはすごいんです! たとえば東京と都市構造がよく似ている上海を比較してみると・・・!!!
<テスラの公式サイトより、スーパーチャージャー(テスラ専用充電所)分布の比較。いずれも2021年5月時点>
鶏が先か、卵が先か、というのはありますが、ご覧のように、日本にもテスラの充電所がもう少し増えればなぁと思わざるを得ません。
なお、中国は国を挙げて充電スタンドの建設を頑張っているようです。
2020年に中国が掲げた「新基建(新インフラ整備)」の7大重点分野の中にも、充電スタンドの建設が含まれており、また、国際エネルギー機関(IEA)の"Global EV Outlook 2020"レポートによると、世界の充電スタンドのうち、中国は普通充電の約50%、急速充電の80%を占めているとのこと・・・。
やると言った時は徹底的にやるお国柄が、こんな所にも表われている、ということかもしれませんね。
日本ではまだまだガソリンスタンドに頑張ってもらわないといけないのかもしれないですね。。
さて、カーボンニュートラルへの注目が高まる中、菅首相は、温暖化ガス削減目標を、従来の2030年までに26%減から46%減(いずれも2013年対比)に大幅に引き上げましたね。
このことが上記の分析にどのように影響を及ぼしていくのか、そして一市民としては、充電所の増加がどれくらい後押しされるのかが気になる所ではあります。
僕個人としては、政策もさることながら、いかに「カッコイイ」EVやHEVが市場にドンドン投入されていくかということも重要だと思います。そして、ベースがガソリン車と一緒で良いために、カッコイイ外観の車種を豊富にラインアップでき、かつガソリンスタンドで給油すれば動力から充電もできる便利さなどからも、PHEVやMHEV含むHEVが今後もある程度主流であり続けるという見立てには賛成です。(ちなみに僕はこの分類でいうとEVからPHEVに乗り換えたわけですが、これはまたの機会に・・・。)
第4回につづく (次回7月28日配信予定)
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