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菅内閣、初の「骨太の方針」 グリーン社会の実現を原動力のひとつに位置づけ

菅内閣、初の「骨太の方針」 グリーン社会の実現を原動力のひとつに位置づけ

政府は6月18日、菅内閣で初となる「骨太の方針」を決定した。グリーン社会の実現やデジタル化の加速など4つを成長の原動力に位置づけ、2022年度の予算編成に向け、重点的な資源配分を行うとした。

2021年の「骨太の方針」において、成長を生み出す原動力のひとつにグリーン社会の実現が盛り込まれた。

具体的には、2兆円の脱炭素基金や税制優遇、規制緩和など政策を総動員し、2050年の脱炭素、2030年度の46%削減の実現を目指すとともに、民間企業に眠る240兆円の現預金や、世界のESG投資3,000兆円を呼び込むというもの。

こうした戦略により、2030年で約140兆円、2050年に約290兆円の経済効果および、2030年で約870万人、2050年に約1,800万人の雇用効果を見込んでいる。

カーボンプライシング、産業競争力の強化につながるよう躊躇なく取り組む

また6月18日には成長戦略も閣議決定され、税制支援によって脱炭素化の効果が高い製品を生産する設備投資を促進することや、最先端の半導体を生産する拠点の国内立地を推進し、確実な供給体制を構築することなどが盛り込まれた。

税制支援では、化合物パワー半導体や燃料電池、リチウムイオン電池、洋上風力発電設備など脱炭素につながる設備投資に対して、投資額の最大10%が法人税から軽減されるといった措置を取る。

こうした税制支援によって、10年間で約1.7兆円の民間投資が創出されるという。

また、CO2の排出量に応じて企業などに課税するカーボンプライシングについては、産業競争力の強化やイノベーション、投資促進につながるよう、躊躇なく取り組むとした。

経済安全保障の確保に向けては、デジタル社会に欠かせない最先端の半導体の確実な供給体制の構築を目指し、生産拠点の国内誘致に取り組んでいく。

このほか、自動車の電動化に欠かせないバッテリーの技術開発や大規模な生産拠点の整備、そして生産に必要なレアアース調達の多角化なども進めるとした。

2030年に小型商用車の最大30%を電動化

18日の成長戦略の決定に合わせ、経済産業省は「グリーン成長戦略」を改定した。

グリーン成長戦略は、2050年の脱炭素実現に向けて、再生可能エネルギーや自動車、半導体、船舶、航空機など14の分野で具体的な計画を策定した戦略シナリオだ。

今回の改定によって、2035年までにガソリン車の新車販売を禁止し、すべての乗用車をEV(電気自動車)などの電動車に転換するという目標に加え、8トン未満のトラックなど小型商用車の目標値が設定された。

具体的には、2030年までに新車販売のうち、20〜30%を電動車とし、2040年までに電動車と、水素などからつくる合成燃料を使う車両を合わせて100%にする。

なお、8トン以上の大型車については、今回、具体的な目標設定は見送られ、「2030年までに、2040年の電動車の普及目標を設定する」とした。

菅首相は、6月18日に開催された経済財政諮問会議と成長戦略会議の合同会議で、「まずは新型コロナ対策に最優先で取り組みながら、特にグリーン、デジタルなど4つの課題に重点的な投資を行い、長年の課題に答えを出し、力強い成長を目指していく」と述べた。

EnergyShift編集部
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