さて、EVシフトのスピードについて、緩やかな可能性、加速する可能性をそれぞれ考えてきました。いろいろな議論があろうかと思いますが、1つ明確に言えるのは「変化はゆっくりと起こるだろう」と楽観視していると、日本の従来のモビリティプレーヤーは足をすくわれるリスクが大いにあるということです。
既に欧米企業や新興スタートアップが、魅力的なハード(車両)を次々と市場に投入しており、いわゆる「アーリーアダプター」と呼ばれる、少数だが魅力的なユーザー層を奪われる可能性は高いといえます。加えて、例えば最近テスラがオランダで、自社の充電設備を競合メーカーのEVにも開放する実証実験を開始したといった流れを見ても、EVシフトへの流れがこれまでの予想より早く進む可能性も大いにあり得ると思います。
さらに、前回も述べたように、BtoBの陸上輸送における脱炭素化は進めざるを得ない背景があることから、まずは企業側から変化が始まり、個人の変化を後押しする一因になると考えています。
次回は、このようなEVシフトに関連する要因として、若年層、そしてガソリンスタンドの役割についてお話ししたいと思います。
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