12月8日、東京電力フュエル&パワー株式会社と中部電力が共同出資する火力発電会社のJERAは、オーストラリア北部沖の天然ガス田の権益を取得することを発表した。豪州のエネルギー大手サントスの子会社が保有する、ダーウィン沖バロッサ・カルディータガス田の権益12.5%を取得。これによって、JERAは年間で約42.5万トンの権益相当分のLNGを引き取ることとなる。また、報道によると、開発費と権益取得額は現時点で3億ドル(約340億円)規模にのぼるという。
JERAは2003年にダーウィンLNGプロジェクトに参画し、2006年の生産開始から15年間にわたってLNGの安定供給に貢献してきた。ダーウィンLNGプロジェクトとは、東ティモール海域内に位置するバユ・ウンダンガス田産の天然ガスを原料とし、ダーウィン液化基地でLNGを生産するプロジェクト。今回の権益取得によってJERAは豪州ダーウィンLNGプロジェクトの後継ガス田開発プロジェクトに参画することとなった。後継ガス田開発プロジェクトによる生産開始時期は、2025年頃を見込んでいるとのこと。
生産されたLNGは、日本向けに供給されるほか、長期契約外の顧客に転売するトレーディングにも活用される見通し。
JERAによると「開発リスクが極めて小さく、競争力の高いLNGの確保が可能なプロジェクトです。」としており、日本のLNG需給ひっ迫時への備えが期待できる。
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