ソフトバンクは質量エネルギー密度520Wh/kgセルのリチウム金属電池の試作と実証にも成功した。
そうは言っても、その凄さはなかなか実感できないと思うが、例えば、現行のリチウムイオン電池の重量エネルギー密度はセルで最大約270Wh/kg、そして理論限界が280Wh/kgとされている。それに対して、520Wh/kgという数字は、いかに密度が優れているのか、おわかりいただけると思う。
さらにソフトバンクは当然寿命も追求。100サイクル以上の寿命も達成できているのだが、実は、質量エネルギー密度520Wh/kgとサイクル寿命100サイクル以上を同時達成したという点で、この電池は、世界初の電池となる。
出典:ソフトバンク
ちなみに、技術的な話をすると、今回、ソフトバンクはリチウム金属の界面制御技術と電解液技術を駆使。電池の設計上、非活物質の使用比率を低減しつつも二次電池としての充放電安定性を維持しながら、質量エネルギー密度の限界を大幅に突破している。
その進捗度合いは著しく、気になるのが特許の部分だ。当然ここも抜かりない。これらの共同研究で得られた各技術については、ソフトバンクおよび各共同研究先によって特許出願済みとなっている。
ソフトバンクは、これらの共同研究で得られた各種セルについて、「ソフトバンク次世代電池Lab.」を活用しながら、継続的にセルの大型化や容量・サイクル数の向上などに取り組み、次世代電池の実用化を目指していくという。
やはり、時代がわかっている企業の取り組みはいい。今回の発表は個人的にも痺れたところが多かった。
そこで、今回はこの一言でまとめたいと思う。
『痺れるぜ ソフトバンク!』
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