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東電、脱炭素に3兆円投資、年1,000億円稼ぐ 新たな経営再建計画まとめる

東電、脱炭素に3兆円投資、年1,000億円稼ぐ 新たな経営再建計画まとめる

2021年08月16日

東京電力ホールディングスは、福島第一原発事故の賠償や廃炉に向け、4年ぶりに経営再建計画をとりまとめた。柏崎刈羽原発の再稼働は早くても2022年度以降と想定する一方、脱炭素に向け2030年度までに最大で3兆円規模を投資し、年間1,000億円の純利益創出を目指す。

東電は原発事故の賠償などにおよそ16兆円を負担する必要があり、賠償と廃炉に年間5,000億円程度、除染に向けて年間4,500億円規模の利益創出が求められている。

約16兆円の確実な捻出に向け、4年ぶりに新たな経営再建計画を改訂。7月21日に「第四次総合特別事業計画」をとりまとめており、8月4日、内閣府および経済産業省から正式に認定を受けていた。

計画では、収益源の柱のひとつに脱炭素を掲げた。2030年度までに最大3兆円規模を投資し、再生可能エネルギーを主力電源として年間1,000億円規模の利益を生み出す方針だ。

具体的には洋上風力を中心に国内外で600〜700万kWの再エネ電源を開発する。資金については、グリーンボンドや資産の流動化などによって調達するとした。また、中部電力とともに設立した国内最大の火力発電事業者である「JERA」に関しては、非効率な石炭火力を全台停廃止するとともに、2030年までにアンモニア火力を本格運用する。また2030年代に水素発電の本格運用を開始し、2050年までに火力発電の脱炭素を目指す。

再エネの主力電源化に向けては、系統増強を必要としないノンファーム型接続を2021年から段階的にローカル系統にも展開していくとした。

EV充電スタンド、2025年に2倍の1万3,000基

またEV(電気自動車)の普及加速に向け、子会社であるe-Mobility Powerを通じて、2025年度に充電スタンドを現状の約2倍となる1万3,000基に増やす。

電力小売り事業では、法人分野において100%再エネメニューの拡販により2030年度までに販売量50億kWh以上、2050年度までにCO2ゼロメニュー販売率100%を目指す。

家庭分野では、電化メニューや電化設備販売の拡大によって、2021年度から2030年度までに電化メニュー契約件数を82万件以上増加させる計画だ。このほか、2021年度内にも蓄電池の販売事業に参入するとした。

東電は再エネを収益源のひとつに成長させる計画だが、安定的な資金捻出には柏崎刈羽原発の再稼働が欠かせない。再稼働について早くても2022年度以降と想定したが、1基稼働すると年間で500億円収支が改善すると見込む。

しかし、テロ対策上の重大な不備などの不祥事が相次ぎ、再稼働のめどは立っていないのが現状だ。

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EnergyShift編集部
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