パナソニックは企業の脱炭素への取り組み支援を強化する。水素を燃料とする燃料電池と太陽電池、蓄電池を組み合わせた電力システムを構築し、企業が事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーに転換する取り組みを後押しする。2022年春から本格実証を始める。
脱炭素社会の実現に向け、事業活動で排出するCO2排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の達成を目指す企業が日本でも急増している。
すでに企業が使う電力を100%再エネに切り替えることを目指す、国際的なイニシアチブ「RE100」への加盟企業は50社を超え、日立製作所やキリンホールディングスなどは、取引先企業にも脱炭素を求める取り組みを実施しつつある。
こうしたなか、パナソニックでは企業の脱炭素への取り組み支援を強化する。再エネ100%電力を安定供給できるシステムを構築することで、燃料電池などの装置やシステム販売を拡販させる狙いがある。
具体的には、発電時にCO2を排出しない水素を燃料とする燃料電池と太陽電池、そして蓄電池の3つを連携させることで、天候が悪いときでも安定的に再エネ100%電力を供給できるシステムの構築を目指す。
まずは自社の草津拠点に500kWの燃料電池、約570kWの太陽電池、そして余剰電力をためるリチウムイオン蓄電池約1.1MWhを導入し、草津拠点の電力を再エネ100%でまかなう計画だ。2022年春から本格的な実証試験を始める。
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