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ドイツ・ベルギー間に高圧直流送電線を接続 独Siemens Energy

ドイツ・ベルギー間に高圧直流送電線を接続 独Siemens Energy

EnergyShift編集部
2020/12/01

送電ロスが少なく、長距離送電ができる高圧直流送電(HVDC)を手掛ける独Siemens Energyが、ドイツ‐ベルギー間に高圧直流送電線を設置した。HVDCは、再生可能エネルギーへと移る世界的潮流の中で急成長すると見込まれている。

ドイツ-ベルギー間で1,000MWの電力融通

2020年11月9日、ドイツの送電事業者Amprionとベルギーの送電会社Elia Groupは、ドイツとベルギーを結ぶ初の国際連系線であるアーヘン・リエージュ相互グリッド電力網(Aachen Liège Electricity Grid Overlay / ALEGrO)の相互接続を正式に開始した。

採用されているのは、Siemens Energyの高圧直流(HVDC)送電技術だ。ALEGrOの総延長は90km、送電容量は約1,000MWとなっている。国境を越えて電力を融通することで、再生可能エネルギーの導入率を高め、緊急に必要となる送電線容量を確保すると同時に、ドイツのアーヘン-ケルン地域の電力供給の安定性を強化する。

ALEGrOにおいて、Siemens Energyは、交流と直流互いに変換する2つの変換所を、送電線の両端であるドイツのOberzierとベルギーのLixheに設置し、この2ヶ所を直流の地中ケーブルで接続している。Modular Multilevel Converters(MMC)をベースとした、HVDC PLUS技術を搭載するこのシステムは、ドイツ側とベルギー側のどちらの方向にも制御された電力を供給し、負荷の高い交流送電網で発生する障害に対する「ファイアウォール」として理想的だという。

AmprionのCEOであるHans-Jürgen Brick博士は、「ALEGrOは、ヨーロッパの中心部に位置する中央送電線であり、お互いの電力市場をさらに集中的に結びつけるものです。同時に、このプロジェクトは欧州の相互協力の代表的な例であり、安全な欧州送電網を構築するための重要な要素でもあります」と語っている。

Eliaのチーフ・インフラストラクチャ・オフィサーであるMarcus Berger氏は、「先週、私たちのチームは、ALEGrOを介して世界初のブラックスタート(全停電)からの起動を実現できました。ベルギーが停電に見舞われた場合には、交直変換所を通じてドイツからベルギーの送電網に電力を送れ、逆もまた可能です。このプロジェクトを成功させたことで、私たちのチームは最先端の技術を改めて示しました」と述べている。

Siemens Energyは世界で55以上のHVDCプロジェクトを完成させ、現在も12ヶ所で建設中である。同社は、「今回使用された技術は、再生可能エネルギーの統合、ひいては世界的な脱炭素化において、ますます重要な役割を果たすことになる」としている。


ベルギー側リクスに設置されたコンバータ・ステーション

参照
Siemens Energy "Siemens Energy supplies HVDC technology for the first electricity link between Germany and Belgium" 2020.11.9

(Text:EnergyShift編集部)

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