12月8日、自然電力とSwancor Renewable Energy(スワンコール・リニューアブル・エナジー)は、合弁会社を通じ、九州域内で洋上風力発電所を共同開発することで合意したと発表した。
Swancor Renewable Energyは、台湾の再生可能エネルギー業界をリードする電力事業者で、特に洋上風力分野におけるパイオニア的存在。2012年には台湾で最初の洋上風力プロジェクトの開発を開始し、建設や操業・保守を含め、これまで累計約5,000MWの案件開発に携わっている。
2019年に運開したFormosa1は、現在台湾で操業する唯一の洋上風力発電。洋上風力の本場である欧州の海域と異なり、日本の海域は地質的難易度が高く、台風の影響なども考慮する必要があるが、台湾海域はこの点で類似性が高く、同社が築いてきた知見を日本の洋上風力市場に展開することが期待されている。
自然電力は、日本において約1GWの自然エネルギー発電所開発の実績があり、洋上風力分野では、2016年のゾーニング事業参画を皮切りに、千葉県沖での洋上風力発電開発に携わるなど、早期から国内導入に向けた取り組みを行っている。
日本政府では、2030 年までに⾃然エネルギー発電の割合を36〜38%にまで⾼める⽬標を掲げており、その一環として国内の洋上風力発電導入量10GW(2030年)を計画している。
日本の海域と類似した台湾での経験を持つSwancor Renewable Energyの技術力と、地域での再エネ導入を進めてきた自然電力の開発力を駆使し、九州域内での洋上風力の一層の推進を目指す。
EnergyShift関連記事
ニュースの最新記事