10月31日〜11月12日にかけて、イギリスでは気候変動対策を協議する国連の「COP26(第26回気候変動枠組み条約締約国会議)」が開かれ、連日、COP26関連のニュースが飛び交っていた。11月2日には、日本が脱炭素をできていない国に贈られる称号、化石賞を受賞したとして、多くのメディアが報道し、その結果、多くの誤解が生じている。日本は本当に脱炭素後進国なのか。元外交官であるゆーだいこと、前田雄大が日本の化石賞受賞の誤解を解くとともに、今後の動向について考察する。
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一言で申し上げれば、化石賞受賞自体は、そんなに気にする必要はない。理由については後段で詳しく解説する。
化石賞受賞を巡る報道は、全体像を伝えていないからか、多くの誤解が生じているように思えてならない。日本政府に対する誤解も生じているようだ。
そこで、今回は化石賞受賞について報道内容を交えながら解説したうえで、次の2つの論点について分析していきたい。
それでは、今回の化石賞受賞について報道内容を交えながら紹介していきたい。
すでに日経、読売、朝日、東京など様々な報道機関が報じているが、これらの報道要旨は次のような内容だ。
各社、詳細を付け加えているが、基本はこの3つの観点を軸にして報道された。ヤフーはテレ朝の動画付きニュースを配信し、多くの反響があった。
その中で多かったのが、「他にももっと排出している国はあるし、この判断はおかしい」というものだ。
こうした意見については、「そりゃこの報道を受けたら、そう思うはずだ」と筆者個人も共感するところだ。そこで次に、多くの人が疑問に思った「もっと他に受賞するべき国があるのではないか」という点についてお答えしたい。
日本以外の国のCO2排出の実態を深掘り・・次ページ
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