欧州自動車大手ステランティスと韓国電池大手のサムスンSDIは10月22日、北米向けにバッテリーセルとモジュールを製造する合弁会社を設立し、2025年に電動車用のバッテリー工場を稼働すると発表した。両社の投資金額は計4,000億円規模とみられる。
具体的な建設地は現在検討中で、生産能力は最大40GWhまで拡大する計画だ。ステランティスは10月18日にも韓国LG化学の電池子会社と北米向けのバッテリー工場の建設計画を発表しており、今後電動車需要の拡大に向けて電池大手2社と需要対応に向けた準備を進める。
ステランティスが米国、カナダ、メキシコで生産する電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)向けに供給する予定。
サムスンSDIはこれまでもステランティス傘下の「フィアット」や「ジープ」に電池を供給してきた。「今回の合弁会社設立で協力がより強固になると期待する」とコメントした。
米政府は電動車普及に向けた戦略の一環としてEV電池のサプライチェーン(供給網)整備に補助金を出す方針を示している。サムスンの米市場への進出は初めてで、EVシフトの潮流に乗り遅れないように米国進出を検討してきた経緯があるという。
近年、急激な電動化を実現するために、量的に十分なリチウムイオンバッテリーの供給体制の確保が急務になっている。北米EV市場の電動化戦略を加速させるとして期待が高まる。
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