三菱HCキャピタルら、課題が多い太陽光発電の自己託送をサポート | EnergyShift

脱炭素を面白く

EnergyShift(エナジーシフト)
EnergyShift(エナジーシフト)

三菱HCキャピタルら、課題が多い太陽光発電の自己託送をサポート

三菱HCキャピタルら、課題が多い太陽光発電の自己託送をサポート

2021年11月05日

10月28日、中央電力と三菱HCキャピタルは、新会社「合同会社リネッツ」を設立し、太陽光発電による自己託送サポートサービス「じこたくサポート」の提供開始を発表した。短期間で建設できる、低圧の太陽光発電設備を複数とりまとめて提供するため、初期投資不要で、スムーズな再生可能エネルギー(再エネ)調達が可能となる。

じこたくサポートは、リネッツが用意した低圧太陽光発電について、第三者所有モデルを適用して自己託送を行うサービスとなる。第三者所有モデルとは、再エネ発電設備を求める企業などの需要家のビルや工場、敷地内に、第三者である事業者が、発電設備を設置して発電電力を供給する事業をいう。事業者が設備費用を負担するため、初期投資不要で再エネ電力を調達できる点が大きな魅力の第三者所有モデルだが、需要家の内の多くは発電設備を設置するための場所を持たず、遠隔地での発電を余儀なくされている。そこに加えて、これまではその遠隔地で発電した電気を自社施設に供給(自己託送)するノウハウがないというのが大きな問題であったが、本サービスはその問題を解決したものとなる。

じこたくサポートでは、太陽光発電による自己託送をスムーズに行えるよう、三菱HCキャピタルのノウハウを用いて、太陽光発電所の開発・保有(O&M)、リース契約などファイナンスの提供、発電予測などの運用までをトータルサポートする。さらに、自己託送で賄いきれない電力があった場合には、中央電力が、通常の電気に環境価値を有する環境証書を組み合わせることで実質的な再エネ電力100%を提供し、顧客ニーズをカバーしていく。

事業活動に用いるすべてのエネルギーを再エネで調達し、温室効果ガスの削減を目指す国際的な取り組み「RE100(Renewable Energy 100%)」や、日本の中小企業版RE100ともいえる「RE Action」などの目標により、再エネへの企業の需要が高まっている。再エネ普及に一役買っている第三者所有モデルの需要は、今後も高まっていく見込みだ。

じこたくサポートが需要家側へのサポートを充実させたサービスである一方、東京海上日動など大手保険会社では発電事業者側の損失リスクを補償するプランもできてきた。需要家と発電事業者、両サイドを支えることでスムーズな再エネ普及を目指す社会となりつつある。

三菱HCキャピタルら、課題が多い太陽光発電の自己託送をサポート

EnergyShift関連記事
再エネ100%電力プランを徹底比較!
RE100とは?目的や参加条件
東京海上日動、太陽光PPA事業者向けに新商品 損失リスクをカバーし1,500億円市場を後押し

 

EnergyShift編集部
EnergyShift編集部

EnergyShift編集部

ニュースの最新記事