イギリスのエネルギー供給会社(電力・ガス)の破綻が相次いでいる。9月22日にはアブロ・エナジー社とグリーンサプライヤー社の中堅2社が経営破綻し、合計で6社が破綻した。ガス・電力市場監督局のOfgemは、エネルギー供給会社の乗り換えを消費者に呼びかけている。
Ofgemはロイターに対し、「このようなペースでの値上げは過去にない。今回のガス料金の高騰により、さらに多くの事業者が廃業に追い込まれる可能性がある」とコメントした。契約会社が経営破たんしてもOfgemによりエネルギー供給が止まることはないが、別会社との新たな契約により料金が上がる可能性はある。
天然ガス価格は新型コロナウイルスからの経済再開やアジアでの液化天然ガスの需要の高まりでヨーロッパへの供給が減少している。天然ガス相場は7月から上昇し、9月に入って一気に高騰した。現在は今年1月の3倍以上になっている。
英国では電力・ガス料金に上限を設ける「プライスキャップ規制」があり、価格高騰を即時に料金反映させることは難しい。
クワーテング英民間企業・エネルギー・産業戦略相はOfgemの責任者と、どの企業が次に影響を受けそうか、緊密に連絡を取っていると政府の広報官はBBCに答えた。
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