河野氏は、決選投票まで行き、それなりに票も集めた。つまり、自民党の分裂を防ぐという意味でも、何かしらの役職を与えないといけない。役職なし、というのもありえるが、ただ、その場合、次の総裁選に向けた下準備などを許してしまう格好になる。さらに、言論も制限なく持論を展開されてしまう可能性がある。
そういう意味では、役職を与えて、縛っておく必要がある、ということになる。
河野太郎氏のTwitterより
もちろん、今回幹事長となった甘利氏との確執というのも同じ麻生派でありながらも、あるやに報道もされており、それも無関係ではないだろう。だが、そうであれば役職なしという冷遇もありえた中での、この人事は足かせをはめた、という以外の何物でもないと元役人の経験から分析している。
むしろ、行政との関係性を分かっているからこそ、このポストに入れたという観点もある。
なぜなら、広報本部長とは、行政の根回しリストに入ることがないポストだからだ。つまり、行政の重要な意思決定があるときに、先ほどの三役には説明をして納得してもらう必要があるが、広報本部長はそのラインには入っていない。つまり、考えを反映することが、広報本部長だと行政に対して、できない、ということになる。
絶妙な落としどころなのだ。
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