安倍元総理の補佐官を務めた経産省出身の今井氏が岸田陣営に入っているのは周知の事実だが、実は、9月30日にひっそりとある人物が陣営に加わる予定となった。
報じられた内容というのが、岸田氏が首相就任後の人事で、政務担当の首相秘書官に嶋田隆・元経済産業次官を起用する方針である、というもの。
あえてみなまで申し上げないが、この政権はそういう色の政権になる、ということだ。やはり極めて安倍色に似た色を帯びる政権になるだろう。
岸田文雄氏のTwitterより
いずれにしても、この傾向から分析をすると、政府主導での脱炭素は、これまでほどの加速度は見せなくなる公算が高い。
もちろん、国際社会の潮流がそれを許さないだろうから、その中で、折り合いをつけつつ、こういう方々はそこに関しては手練れなので、うまくつけながら、メッセージは発出すると思われる。
ただ、重要なのは、アメリカもトランプ政権の間に、脱炭素競争では後塵を拝する格好になってしまい、いま、猛烈にキャッチアップ中であるということ、さらには、国際動向把握に長けているアメリカの民間セクターは政府関係なく、しっかりと動いていたということ。この2つを教訓として日本の民間セクターも見習うべきだろう。
個人的には危機感が募ったが、だからこそ、脱炭素の重要性を発信しなければならないとも同時に感じた人事でもあった。
今回はこの一言でまとめたい。
『脱炭素には逆風だった与党人事』
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