自社のCO2排出量を簡単に把握できるプラットフォームをA.L.I. Technologiesが開発 サプライヤーの活用にも | EnergyShift

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自社のCO2排出量を簡単に把握できるプラットフォームをA.L.I. Technologiesが開発 サプライヤーの活用にも

自社のCO2排出量を簡単に把握できるプラットフォームをA.L.I. Technologiesが開発 サプライヤーの活用にも

EnergyShift編集部
2021年03月05日

株式会社A.L.I. Technologiesは、SaaS型脱炭素化プラットフォーム 「zeroboard(ゼロボード)」を発表した。脱炭素社会実現の為には、まず企業が自社のCO2排出量を把握する必要がある。それを知ることによりCO2削減目標を設定でき、具体的な取り組みを始めることができる。

さらに大企業だけでなく、サプライヤーを含めた中小企業までもが排出量を把握するには、一企業がCO2排出削減努力をするのではなく、ステイクホルダー、とりわけ最終消費者も巻き込んだ取り組みに着手し、いち早く社会全体にCO2削減を意識したライフスタイルを定着させることが重要だ。

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今回発表の「zeroboard」は、企業が戦略的に脱炭素化へむけたサステナブルなアクションをとることをサポートする画期的なサービス。今まで煩雑だった算出方法から脱却できる、かつコストも削減できるとしている(エントリーモデルで月額数千円~の予定)。

企業が必要事項を入力または設定するだけで算出・可視化され、必要に応じてカーボン・オフセットまで行うことができるプラットフォームになる。サービス開始予定時期は2021年7月からベータ版を開始予定。

A.L.I.は、ドローン・AI事業、演算力シェアリング事業、サステナブルな社会を創造する電力ソリューション事業、世界初の実用型ホバーバイクの販売を目指すエアーモビリティ事業を展開している。

SaaS型脱炭素化プラットフォーム「zeroboard」

CO2排出量の算出・可視化:国際基準であるGHGプロトコルに則しCO2排出量を算出・可視化
難解な計算式を使う必要が無く、UIに入力または設定をするだけで算出が可能。会社としての長期目標を設定でき、それに基づく削減計画と実績管理ができる。

レポーティング:企業や自治体が作成する報告書のためのレポーティング機能
統合報告書などに掲載するといった、投資家や消費者に向け公開できる形でのレポートを作成。環境問題に対する企業の努力や取り組みを開示すべき今の時代に沿った機能。

カーボン・オフセット:環境価値のリアルタイムかつ小口での取引が可能
CO2排出削減努力を試みた上での最終手段として行う。通常では一定量以上でしか取引できない環境価値を、A.L.I.が自社在庫を用いた代理消し込みを提供することで、リアルタイムかつ小口での取引が可能となる。このシステムのAPI連携を行う場合、例えばタクシー利用時やECサイトでの物品購入時に、それらの提供を受けるために排出したCO2をその場でオフセットするといった、消費者を巻き込んだサービスに幅広く展開が可能。

A.L.I. 電力・エネルギーソリューション

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編集部より:A.L.I.Technologiesの渡慶次道隆氏に取材したのは2年ほど前のこと。当時からブロックチェーン技術と電力ビジネス、トレーサビリティ(可視化)に明確なビジョンを持っているのが印象的だった。自社の排出量の把握は脱炭素ビジネスの最初の一歩。特にScope3(Scope1は「企業による直接排出量」、Scope2は「エネルギー利用に伴う間接排出量」、Scope3は「その他間接排出量」。具体的には、自社が購入した物品の製造時の温室効果ガス排出量や、消費者による自社製品使用時の温室効果ガス排出量など15に分類されている)の算出は算出方法がややこしい。そのあたりがどうわかりやすくなっているのか、注目だ。

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