2020/2/1~2/7までの海外ニュースピックアップ | EnergyShift

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2020/2/1~2/7までの海外ニュースピックアップ

2020/2/1~2/7までの海外ニュースピックアップ

EnergyShift編集部
2020年02月14日

日本ではあまり紹介されない海外のエネルギー業界最新ニュース。EnergyShift編集部が厳選してお送りする。

COP26ウェブサイト

コスタリカの電力は、ほぼ100%が再生可能エネルギー

コスタリカは、電力需要の78%以上を水力により賄っているが、2020年末迄に100%再生可能エネルギーに到達する。すでに2019年の電力供給の内、99.62%が再エネ由来によるもので、水力発電に加えて、風力10.29%、地熱10.23%、太陽光0.84%の内訳だ。コスタリカの国営電力会社であるGrupo ICEによると、今後、水力発電の拡張よりも、むしろ風力、太陽光、および地熱の容量を増やす。また、人口500万人の同国では、電気自動車の利用者数を推進させる。

Costa Rica Is At Nearly 100% Renewable Energy For Electricity 2020/2/3(Clean Technica 2020/2/3)

COP26の成功の為に、英国の役割は極めて重要だが・・・

今年(2020年)11月、気候変動枠組条約締約国会議COP26 が英国グラスゴーで開催される。主催国として、Brexit後のボリス・ジョンソン英首相が取るべき最初のステップは、気候変動危機への新しく、世界的なコンセンサスを構築することにある。専門家はCOP26が気候変動危機への国際協力が得られる最後のチャンスだと見ている。しかし1月31日にはCOP26の議長に就任予定だったクレア・オニール元エネルギー大臣が議長を解任され、参加国には混乱と困惑が広がっている。Brexitそのものや、米国の大統領選挙もCOP26に影を落としていると専門家は見ている。

追記:現地時間2020年2月13日、元国際開発相のアロク・シャルマ氏が議長に任命された。

Saving the planet: UK role vital if COP 26 climate talks to succeed(The Guardian 2020/2/3)

ドイツの炭鉱採掘地域には3GWの浮体式PVのポテンシャルがある

Fraunhofer調査研究所(ISE)は、ドイツの褐炭露天池での浮体式太陽光発電の発電能力を約56GWあり、環境保全などに配慮してもおよそ3GWはポテンシャルがあると見積もっている。同研究所では、ドイツでおよそ500の露天湖を発見、その総面積は合計47,000ヘクタール以上になる。そのうち水面の約4.9%が浮体式太陽光発電に適しており、ラウジッツ褐炭採掘地が最大のものになるとのこと。ドイツではカーボンゼロへの移行の為に、太陽光発電容量を現在の9倍、約500GWまで増やす必要がある。同研究所によると、浮体式の場合、水の冷却効果により、屋上の太陽光発電よりも発電効率が高くなる可能性も示唆している。
*褐炭露天池:褐炭(brown coal)採掘炭鉱あとの人造湖

German coal mines could host 3 GW of floating PV(pv magazine 2020/2/3)

NikeのRE100に、テキサス州の307MW風力発電所が寄与

Avangrid Renewablesは、2019年12月30日にテキサス州のKarankawa風力発電所(307. 06MW)に於いて試運転を完了した。この施設は、Austin EnergyとNikeにクリーンな電力を供給する。RE100に参画しているNikeは、2025年までに世界の拠点すべての電力を100%再エネとする目標を打ち立てていて、この風力発電所で北米地域の拠点すべてに100%再エネが達成できるとしている。一方、Austin Energyも顧客のエネルギー需要の65%を2027年までに再エネ由来にするとしており、同発電所が大きな役割を果たすということだ。

307MW Texas wind farm benefiting Nike’s 100% renewable goal(Windpower Engineering & Development 2020/2/6)

太陽光発電と風力発電が2019年にはじめて石炭火力発電量を追い抜く

2019年のEU全体の発電量の内、太陽光と風力は569TWhで18%、石炭火力による発電電力量は469TWhで15%に低下し、はじめて再エネが石炭を上回った。また、EU各国が太陽光と風力を増強した結果、石炭火力発電はEU全体で24%減少し、電力由来のCO2は12%削減された。これは1990年以来最大の削減量だ。現在EUの27ある加盟国の内、20カ国が今世紀末迄に石炭依存からの脱却を決めている。

Solar and wind generation outpaced coal in Europe last year(pv magazine 2020/2/7)

(執筆:EnergyShift編集部 中邑 宏)

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