洋上風力発電の世界的リーダー、デンマークのオーステッド(Ørsted)は、2020年11月24日、イングランド北東部の沖合にある世界最大級のウインドファーム、Dogger Bankと15年間にわたるPPA契約を締結したと発表した。960MWの電力を調達する今回の契約は、英国市場の再生可能エネルギープロジェクトの中で最大規模になるという。
洋上風力発電の世界的リーダー、デンマークのオーステッドは、2020年11月24日、イングランド北東部の沖合にある世界最大級のウインドファーム、Dogger Bank AおよびBの洋上風力発電所から960MWの電力を購入するPPA(電力購入契約)を締結した。
Dogger Bankウインドファームは、SSE RenewablesとEquinorが50%ずつ出資する合弁事業であり、SSE Renewablesがプロジェクトの建設を主導し、Equinorは25年間にわたり運営する、世界最大級の洋上風力発電所である。
ウインドファームは、それぞれ最大1.2GWの発電容量を持つDogger Bank A、B 、C、3つのフェーズで開発され、合計3.6GWの開発を目指している。
第一フェーズとして、SSE RenewablesとEquinorはDogger Bank AおよびBを建設中であり、オーステッドは、2.4MWの発電容量を持つ2つの風力発電所から、15年にわたり960MWの電力を調達するPPA契約を締結した。電力購入価格は、競争入札プロセスの結果によって決定される。
今回のPPA契約は、英国市場の再生可能エネルギープロジェクトの中において最大規模になるという。
オーステッドMarkets&Bioenergyのエグゼクティブバイスプレジデント兼CEOであるMorten Buchgreitz氏は次のように述べている。
「英国の大手エネルギー商社としての地位を形成するこの契約にサインできることは大変喜ばしいことです。Dogger Bankウインドファームとの15年間の貿易協定は、グリーンエネルギーで運用する世界を創造するという私たちのビジョンに沿ったものです」。
SSE RenewablesのDogger BankウインドファームプロジェクトディレクターであるStive Wilson氏は、「Dogger Bank AおよびBの2つのフェーズで発電された再生可能エネルギーが英国の電力市場で販売され、何百万もの英国の家庭にグリーンエネルギーを供給するという約束を果たすだろう」と述べた。
Dogger Bankのバイスプレジデントである、EquinorのHalfdan Brustad氏は、「Dogger Bankのような大規模な再生可能エネルギープロジェクトはカーボンニュートラル実現を目指す英国にとって重要であるだけでなく、このプロジェクトは雇用とサプライチェーンにおいて、英国に多くの経済的利益をもたらします。私たちはまさにエネルギー移行に貢献し、グリーン産業の未来へ向けた英国政府の10項目のグリーン産業革命のサポートをできることに誇りを持っています」と述べた。
(Text:紺野 真冬芽)
参照
Ørsted Press Release "Ørsted signs one of the world's largest route-to-market agreements with Dogger Bank" 2020.11.24
Dogger Bank.
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