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東京海上、EVなど蓄電池の劣化診断 2022年から開始

東京海上、EVなど蓄電池の劣化診断 2022年から開始

2021年09月17日

9月16日の日経新聞によると、東京海上ホールディングス(東京海上HD)は早稲田大学発スタートアップのEC SENSINGと組み、EVやビルの停電対策用の蓄電池の劣化を診断する事業を2022年に始める。劣化による発火のリスクや蓄電容量の低下の予兆をつかみ、交換時期を見極めたり再利用を促したりする。

蓄電池の寿命は環境や使用状況など様々な要因によって左右されるが、劣化状態を詳細に把握することが困難であった。

従来は電圧や温度などを測り劣化を把握していたが、本事業では、電解液の状態から把握する。これにより、より早く異常の予兆をつかめるという。蓄電池にセンサーを設置して遠隔から診断し、蓄電池の運用を代行するサービスも検討している。

将来はデータを蓄積・提供するオープンプラットフォームを視野に入れる。蓄電池を保有する事業者や蓄電池及び部材メーカーなどにもデータベースを開放し、販売することで収益を上げる考え。保険の引き受けにもデータを活用する予定だ。

政府は脱炭素社会の実現に向けて、2035年までにすべての新車をEVなどの電動車にする目標を掲げており、車載用蓄電池の市場規模の拡大が見込まれている。だが、蓄電池は使用状況などによって、劣化速度が異なるうえ、発火事故などの予測が難しいといった課題がある。

東京海上HDは、蓄電池の劣化診断サービスを新たな収益源にしたい考えだ。

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EnergyShift編集部
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