農地の上にソーラーパネルを設置することで、作物の栽培と太陽光発電の両方を可能にするソーラーシェアリングは、次世代の農地活用の形として注目が高まっている。
太陽光発電や風力発電、中小水力などの再生可能エネルギーの投資などを手がけるGPSSグループは、2021年1月27日、沖縄県名護市源河字福地原において、カカオを栽培しオリジナルチョコレートを製造販売するローカルランドスケープ社(取り扱いブランド名:OKINAWA CACAO)とともに、ソーラーシェアリングによる発電事業「サステなカカオ」を開始したと発表した。
2013年の農地転用許可制度が始まって以来、ソーラーシェアリングの導入は拡大しており、野菜や米(水稲)、果物など、さまざまな作物が栽培されているが、カカオ栽培とのソーラーシェアリングは国内初だという。
カカオは赤道をはさんで北緯20度から南緯20度の間、いわゆるカカオベルトと呼ばれる高温多湿の熱帯で育つ果樹である。沖縄は北緯26度にあり、カカオベルトからは若干外れるが、ローカルランドスケープ社は、試行錯誤を繰り返しながら沖縄ならではのカカオ栽培を通じて、人づくり、地域づくり、チョコレート作りを目指しているという。
GPSSグループ代表の目﨑雅昭氏は、「ローカルランドスケープの川合社長のように、熱い想いを持って、サステナブルな社会の実現を目指している方との出会いが、またひとつ新しい発電事業につながりました。これからも目的を同じくする多くの方々に、私たちの持つノウハウを提供しながらサステナブルな社会の実現に貢献していきたいと考えています」と語っている。
「サステなカカオ」発電は、すでに2020年8月11日に沖縄電力を経由して、沖縄に再エネ電力を届けているという。
日本初! GPSSグループが カカオ栽培とのソーラーシェアリング 2021年1月27日
(Text:藤村朋弘)
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