レギュラーガソリンの店頭価格は11月15日時点で1リットル168.9円。年初と比べると2割強も上昇しており、2014年以来の高水準となった。
萩生田経済産業相は11月16日、ガソリンの小売価格が一定程度上昇した場合に、石油元売り業者などに補助金を出し、価格の上昇を抑える時限的な対策を導入すると明らかにした。
水準は1リットルあたり170円、補助額は1リットルあたり最大5円とする案を軸に検討している。だが、詳しい仕組みは説明されておらず、業界には戸惑いも広がっているという。経済産業省は「石油元売り会社の支援ではなく、小売価格を抑えるための補助だ」としている。
ガソリン価格には、ガソリン税と石油税の2つに消費税が課せられている。税金についての計算式は、「ガソリン税53.8円×消費税10%」「石油税2.8円×消費税10%」となっており、税金の考え方としては望ましくない二重課税であることが問題視されている。
現在、ガソリンの小売価格は個別のガソリンスタンドなどが決めている。ガソリンは製品そのものの差があまりなく、周囲の店舗との駆け引きで値付けすることもある。そのため、補助金を支給することによって元売りが引き下げた価格が、小売価格にどこまで反映されるかは未知数となる。
消費者への恩恵は期待できないことが予想されており、原油高の直撃を受ける家計の負担をどこまで軽減できるかが課題となる。
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