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米GE、世界最大規模の洋上風車が試験稼働を開始 1.4万kW

米GE、世界最大規模の洋上風車が試験稼働を開始 1.4万kW

2021年10月20日

米ゼネラル・エレクトリック(GE)は、単機出力1万4千kW型洋上風車「Haliade-X」の試作機が試験稼働を始めたと発表した。「Haliade-X」の導入により、年間74GWh程度の発電量が見込まれ、最大52,000トンのCO2を削減することができるという。

同発電設備はイギリス北東海岸から約130km離れた北海に位置する「ドガーバンクC洋上風力発電所」に87基納入される予定。世界最高出力となる機種で、第三者認証機関による試験も開始している。品質を裏付ける認証を得て実用化を目指し、早期の市場投入でシェア拡大を狙う。

洋上風力は陸上風力に比べて設備利用率が高く発電効率が良いとされるが、一般的に洋上風力は浮体式も含めコスト面などでの課題がある。一方、「Haliade-X」では1台に設置するタービン数や敷設するケーブルが少なくなり、運用・保守が簡素化され、コスト削減が可能となる。

洋上用風車を巡っては、1万2千kWを超える出力規模でメーカー間の開発競争が続いており、今後も技術の進歩により大型発電設備の導入は進むとみられる。

日本政府は2050年のカーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)に向けた「グリーン成長戦略」の中で、洋上風力を主力産業のひとつに位置づけた。2030年までに原子力発電所約10基分の出力に相当する1,000万kW、2040年までに最大4,500万kWの案件をつくり出す目標を掲げている。洋上風力発電はエネルギー問題を解決に導く一手となることも期待されており、海外のみならず日本市場の洋上風力発電にも着目していきたい。

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EnergyShift編集部
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