スウェーデンの自動車大手ボルボ・カーは8月11日から、半導体不足のためスウェーデン南部のイエーテボリ工場の生産を一時停止すると発表した。日産自動車も8月16日からアメリカ・テネシー州の工場を2週間休止すると複数のメディアで報じられており、半導体不足が世界の自動車業界に大きな打撃を与えている。
ボルボは11日夕方から生産を停止し、遅くとも16日の週までに、できるだけ早期に再開するという。同社は、6月にもベルギーのゲント工場でで1週間、生産停止をよぎなくされていた。
日産も、マレーシアでの新型コロナウイルスの感染拡大で半導体の供給が滞り、アメリカ・テネシー州の工場生産を2週間休止するという。
半導体不足による生産休止はアメリカでも相次いでいる。
フォードは7月以降、アメリカ国内の6拠点以上で生産を停止したり、生産台数を削減する対応に迫られた。現地メディアによると、フォードは5月までに35万台を減産しており、2019年1〜5月の生産実績比でみると減産量は約3割にのぼった。
ゼネラルモーターズも7月中旬から2週間、4つの拠点で生産を停止した。さらにステランティスも北米拠点を数週間閉鎖した。
自動車市場の調査機関であるオートフォーキャスト・ソリューションズ(AFS)は、半導体不足による北米での自動車減産台数は198万台になると予測している。
イギリスの調査会社IHSマークイットは、アメリカでの半導体不足が解消し、需要に十分対応できるのは2022年第1四半期になると予想する。
現在までのところ、トヨタやホンダは大規模な生産休止に至っていないが、半導体不足や感染拡大する新型コロナの状況いかんによっては、影響を受ける可能性もある。
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