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NTT、2040年度までに温暖化ガス排出量を実質ゼロへ 電力事業にも参入

NTT、2040年度までに温暖化ガス排出量を実質ゼロへ 電力事業にも参入

2021年09月29日

9月28日、NTTは2040年度までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにすることを目標に掲げ、エネルギービジョン「NTT Green Innovation toward 2040」を発表した。

2030年度までにNTTグループの温室効果ガス排出量を80%に削減(2013年度比)し、モバイル(NTTドコモ)、データセンターのカーボンニュートラルを目指す。2040年にはNTTグループのカーボンニュートラルを目標としている。

これまでNTTは再生可能エネルギーの利用率を30年までに30%以上に引き上げるとしていたが、CO2など温暖化ガスの排出量の削減目標は設定していなかった。NTTグループ全体の目標を掲げるのは初めてとなる。

カーボンニュートラル実現に向けた主な取り組みとして、再生可能エネルギーの発電設備を増やすほか、独自の光技術を使った通信網「IOWN(アイオン)」を導入することにより、電力消費量を削減し、温室効果ガスを削減する。

「IOWN」は、データの伝送手段を電気信号から光に置き換え、通信や情報処理にかかる消費電力を100分の1に抑えることを目標にする独自技術である。この技術をデータセンターや携帯電話の基地局、通信機器に導入することで、全体の45%分の削減効果を見込んでいる。

NTTドコモ、電力事業に参入

再生可能エネルギーを活用したサービス等の展開の一環として、NTTドコモは同日、2022年3月から「ドコモでんき」を提供し、電力事業へ参入することを発表した。

「ドコモでんき」は、NTTの子会社であるNTTアノードエナジーが小売電気事業者となり、ドコモがその取次事業者としてサービスを提供する。サービス開始時点では、太陽光・風力・地熱などの再生可能エネルギーを積極的に活用した地球にやさしいプラン「ドコモでんき Green」と、dポイントとの連携などによりおトクに利用できるプラン「ドコモでんき Basic」の2つのプランを提供する予定だ。

「ドコモでんき」に加え、再生可能エネルギーを活用したサービス等の展開の一環として、「グリーン5G」を今年10月1日から展開する。ドコモの総電力消費量に占める実質再生可能エネルギー(再生可能エネルギー指定の非化石証書の利用を含む)の比率が、ドコモの総契約者数に占める5G契約者数の比率よりも上回ることで、温室効果ガスの排出を抑えることが可能だという 。

また、同社は9月27日にSMBC日興証券や、株式会社お金のデザインとの協業により取り扱う、ロボアドバイザーによる資産運用サービス「THEO+docomo(テオプラスドコモ)」において、ESG関連ETFに投資する「THEOグリーン」を開始することを発表。

加えて、「d fashion」のサイト上で、サステナブルな取り組みに注力しているアパレルメーカーの商品や、衣類の廃棄により発生する温室効果ガスの排出量削減効果が期待できる再生素材商品などを提案するページを開設した。dカードも2023年以降を目処にカード素材を、廃棄プラスチックを使った環境配慮素材に切り替えていくなど、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを加速している。

NTTグループでは、自社技術を利用し、2050年に温暖化ガス排出量を実質ゼロとする政府目標より早期の実現を目指す。

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EnergyShift編集部
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