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米、EVベンチャーのリヴィアンが上場 時価総額859億ドルでGMに並ぶ

米、EVベンチャーのリヴィアンが上場 時価総額859億ドルでGMに並ぶ

2021年11月12日

米国の新興電気自動車(EV)メーカー、リヴィアン・オートモーティブが11月10日、120億ドル(約1兆3,710億円)の株式を売却して米ナスダック市場に上場した。終値で計算した時価総額は859億ドル(約9兆7,800億円)に達し、米国の自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)にほぼ並んだとされる。

また、EV専業の大型新規株式公開(IPO)としては中国の小鵬汽車(シャオペン)の17億ドルを上回り、過去最大となった。なお、2010年に上場したテスラ(TSLA)の調達額は2億6,000万ドルだった。

リヴィアンは、ピックアップトラックやSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークルの略)の分野でEV開発を手掛けている。富裕層による利用を想定した「ラグジュアリートラック」として、環境性能や自動運転技術を導入し、既存の車種からの差別化を図ってきた。

今年の9月14日にはピックアップトラックのEV「R1T」の第一号車を出荷し、テスラに次いで、EVの量産を開始したベンチャー企業の第2号となった。

また同社は、米アマゾンが株式20%を保有する筆頭株主となったことや、米国の大手自動車メーカー、フォード・モーターが12%出資したことでも話題を集めた。特にアマゾンは自社の配送のためにトラックを10万台発注しており、大口顧客としてもリヴィアンの成長に貢献した。アマゾンは事業全体で、2040年までの二酸化炭素(CO2)排出量ゼロを掲げており、リヴィアンへの投資はその一環とする見方がある。

リヴィアンの生産台数は、一部報道によると生産台数は月数十台のペースで、先述のアマゾンからの発注に対しては2021年内で10台の引き渡しにとどまるという。同社は2030年までに、イリノイ州ノーマルの工場で年間25万台の生産能力を目指す報道も出ており、生産体制の強化に向けた動きが次の注目点となりそうだ。

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EnergyShift編集部
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