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スズキ、2025年に実質価格100万円台の軽EVの販売目指す 半導体不足からの完全復旧は未定

スズキ、2025年に実質価格100万円台の軽EVの販売目指す 半導体不足からの完全復旧は未定

2021年11月26日

11月24日、スズキの鈴木俊宏社長が浜松市で行われたインタビューに応じ、2025年までに国内で軽自動車規格の電気自動車(EV)の販売を目指す方針を明らかにした。スズキは、11月11日に、JFEスチールと共働で車体開発を進めていくことが発表されるなど、安くて軽く安全性の高いEV開発を目指している。鈴木社長は、自社の軽EVの価格帯について「補助金を含め、実質100万円台に下げることが必要」との認識も示したことが報じられている。

スズキのEV参入については、これまでハイブリッド車(HV)を投入するなどしてきた、主力のインド市場に対してのみ明らかになっていた。また、半導体不足の影響については、11月11日時点で「計画に対して100%の供給が受けられるとは考えていない」としており、完全復旧には時間がかかる見通しとなっている。

世界のEV市場では、中国勢が50万円程度の格安EVを投入するなど、低価格帯で存在感を示している。また、ガソリン車並みの低価格軽EVということでは、日産自動車と三菱自動車が共同で開発しており、2022年春に補助金を考慮に入れた実質価格200万円程度で、国内販売を予定している。鈴木社長は「他社に出遅れたのは否めないが、インフラの整備や(品質などで)顧客に受け入れられる製品づくりも必要だ」と述べたと報じられている。

スズキは、車載電池を自社開発するトヨタ自動車との共通化など、電池面でもコスト低減を掲げているが、今回のインタビューでは具体的な明言は避けられた。日本経済新聞によると「電池は標準化の段階ではない。軽としてその時にいかに安いものを使って商品づくりができるかが重要だ」と語ったとされている。

車体や車載電池など、先端技術の導入と軽自動車に求められる低コスト感の間で、独自の立ち位置をつかむべく、スズキの技術開発が進められていく。

ヘッダー写真:Matti Blume, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

 

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