SSE Energy Servicesは電力・ガス供給のほかに、通信サービスやボイラーの修繕サービスを展開している。エネルギーと通信、ボイラーのサービスを合わせて契約すると、電気・ガス料金がお得になるというものだ。ボイラーのサービスには24時間年中無休のコールセンター対応や故障修理などが含まれる。夏でも最高気温が20℃を超えないスコットランドでは、ボイラーは生活必需品。SSEは生活インフラサービスのバンドリングを売りに、顧客との関係性を強固にしている。
バンドリングサービスの特典のひとつにSSE Rewardがある。SSE Rewardでは、SSEアリーナ・ウェンブリーやSSE Hydroで開催されるイベントのチケットを一般販売より48時間早く購入できる。さらに、専用VIPエントランスゲートから入場でき、専用ラウンジの利用も可能だという。実にラグジュアリーな気分に浸ることができそうだ。
SSE Energy Servicesの電力メニューは実にシンプルで、ざっくり固定型と変動型に二分される。驚いたことに、再エネ電力メニューはない。再エネ電力の販売はOVO Energyの事業ドメインということだろう。
スマートメーターや支払い方法によって単価が異なるが、主に4つのメニューがある。筆者が実際に取得した見積は、下記の通りだ。
SSE 1 Year Fix v3
(画像出典:SSEウェブサイト)
固定料金制で、従量料金単価は17.75ペンス/kWh、1日あたりのスタンディングチャージが23.76ペンス/日で解約手数料はない。単価は1年間固定される。支払い方法は自動引き落としだ。月々での電気・ガス代は50.42ポンド(約7,180円)であった。
SSE 2 Year Fix v5
(画像出典:SSEウェブサイト)
同じく固定料金制で、従量料金単価は17.75ペンス/kWh、1日あたり23.77ペンス。解約手数料はないが、単価は2年間固定される。支払い方法は自動引き落としで、紙の請求書を選択すると、スタンディングチャージの単価が6ペンスほど上がる。月々での電気・ガス代は50.43ポンド(約7,182円)。
Standard PAYGO SMETS2
SMETS2というスマートメーター専用メニューで、変動料金制。支払い方法は前払い式のPAYG(pay as you go)。従量料金単価は16.59ペンス/kWh、1日あたりのスタンディングチャージは28.06ペンス/日で、期間の縛りも解約手数料もない。なお、選択した住所にはSMETS2メーターがなく、見積が取得できなかった。
SMETS2とは、Smart Metering Equipment Technical Specificationという次世代型スマートメーターだ。電力会社を切り替えても自動検針が可能なため、英政府が2024年までに全ての家庭につけるよう急いでいる。(SMETS2については、ぜひこちらもご参照いただきたい『イギリスで初めてスマートメーターを導入した顧客78万人の「Utilita」はなぜ英規制当局とモメているのか 』)
Standard
(画像出典:SSEウェブサイト)
変動料金制で、従量料金単価は16.96ペンス/kWh、1日あたり23.71ペンス。期間の縛りも解約手数料もなく、支払い方法は自動引き落とし、もしくはPAYGのどちらかから選択できる。月々の電気・ガス料金は48.79ポンド(約6,948円)と、ほかのメニューに比較するとお得だ。
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