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1943年創業の英老舗電力会社SSEは、新電力OVO Energyに買収されて変わったか

2021年02月15日

グループ会社SSE Renewablesが洋上風力のビッグプロジェクト参画

OVO Energyに買収された家庭向けの小売電気事業では再エネメニューはないが、B2Bに特化したSSE本体の方はグループ全体で再エネの推進を図っている。グループ会社のSSE Renewablesは、英国とアイルランドで約4GWの風力・水力発電を有し、2030年までに30TWhの再エネを発電できる環境整備を進めている。

2020年10月、SSE RenewablesはMHIヴェスタスとスコットランド沖合の洋上風力ウィンドファーム向けの風力発電タービンの供給契約を交わした。これは、洋上ウィンドファーム開発会社Seagreen Wind EnergyによるSeagreenプロジェクトの一環で、スコットランド最大規模の1,085MWだ。MHIヴェスタスは、2021年中にV164-10MWタービンを114基製造、設置する予定で、SSE Renewablesとは15年間の保守契約を結んでいる。

また、SSEN DistributionとSSEN Transmissionは、再エネの送配電に積極的に取り組む一方、SSE Business Energyは事業所向けの再エネ供給に取り組む。そしてSSE Enterpriseは分散型の再エネの開発やスマートシティ事業を展開する。

SSEはB2Cの事業を売却することで、選択と集中を進め、再エネのサプライヤーとして幅広く展開していこうとしている。

SSEは、2021年に英グラスゴーで予定されるCOP26のメインパートナーでもある。電力小売というステージでの立ち位置は変化したものの、再生可能エネルギー開発にはさらに拍車がかかっているようだ。

SSEの再エネ事業紹介ビデオ

参照
SSE Energy Services

山下幸恵
山下幸恵

大手電力グループにて大型変圧器・住宅電化機器の販売を経て、新電力でデマンドレスポンスやエネルギーソリューションに従事。自治体および大手商社と協力し、地域新電力の立ち上げを経験。 2019年より独立してoffice SOTOを設立。エネルギーに関する国内外のトピックスについて複数のメディアで執筆するほか、自治体に向けた電力調達のソリューションや企業のテクニカル・デューデリジェンス調査等を実施。また、気候変動や地球温暖化、省エネについてのセミナーも行っている。 office SOTO 代表 https://www.facebook.com/Office-SOTO-589944674824780

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