——次に買い替えるなら、電気自動車(EV)にする。そう答えた人の数が、ガソリン車を選ぶ人の数に並んだ——
これは自動車のサブスクリプションサービスを展開する株式会社KINTOが、11月1日から4日にかけて行った「電気自動車への関心度調査」の結果だ。
KINTOの調査は、車の所有者で、なおかつSDGsを他人に説明できると答えた550人を対象に行われた。冒頭の内容は、その中の2問目「あなたがクルマを買い換えるとしたら、次は何を選びたいですか。」という質問に対してのものだ。回答で最も多かったのはハイブリッド自動車(HEV)の56.4%で、その次にEV(37.8%)、ガソリン車(37.1%)と続く結果となり、僅かながらEV志向の人がガソリン車を求める人を超える形となった。
また、EVを選ぶとした人の理由で最も多かったのは、「排気ガスがなく環境に優しいから」で約6割。その一方で、EVを選ばない理由として挙げられたのは「車両価格が高額」が53.8%で1位、外出先で充電できる場所が少ないが50.0%で2位となった。また、充電関係では、4位にも「自宅で充電できる場所がない」(40.4%)となり、購入費用と環境整備の両面からの不安がEV購入を躊躇わせていることが明らかになった。
実際、「電気自動車に期待したいことを教えてください。」という質問でも、71.8%が「車体価格を下げてほしい」と、60.9%が「外出先でも充電できる環境を増やしてほしい」と答えており、やはり費用と充電環境がネックになっていることが伺えた。
株式会社KINTO「クルマを保有する550名へ「電気自動車(BEV)への関心度調査」を実施」より
これらの回答は自動車の保有に関わらず、現時点で、多くの人がEVに抱く感想の実態に近いのではないだろうか。しかし、こうしたEV購入を躊躇わせる要因が、先入観によるものであったり、あるいはすでに解決策が進んでいるものであったりする場合があることも、知っておいて損はないだろう。
たとえば、EVは購入費用こそ300~400万円台は最低でも掛かる(日産リーフの場合)ため、100~200万円掛かるガソリン車より高い。そのため、車両価格が高額だという意見は正しいが、その一方でランニングコストに関しては割安だったり、補助金の制度があったりするため、経済性の問題はさほど大きくないのが現実だ。
EVのランニングコスト、補助金はいくらほどなのか…次ページへ
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