2020/4/24~2020/4/28までの経産省審議会情報 | EnergyShift

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2020/4/24~2020/4/28までの経産省審議会情報

2020/4/24~2020/4/28までの経産省審議会情報

EnergyShift編集部
2020/05/01

経済産業省では日々、未来のエネルギー利活用と社会について様々な審議会が開催されている。
エネルギーに関わる審議会関連情報をグリーンピープルズパワー株式会社の和食雅子氏が厳選してお送りする。今週は経産省の「2020年度 第3回 環境審査顧問会 風力部会(書面審議)」「第56回 調達価格等算定委員会(書面審議)」ほか。 また今週は、和食氏も加入する市民電力連絡会・チームパブコメのコメントも合わせてお送りする。

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審議会情報+/チームパブコメからのコメント

原賠法見直しは10年後でいいの?

今回の気になる案件は、「原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律(以下、原賠法)」です。平成31年度の通常国会で成立しましたが、事故に備えて電力会社が掛ける保険金の上限は現行の1,200億円は据置となっています。
法案作成のための審議は、内閣府の原子力委員会で開催されていた「原子力損害賠償制度専門部会」で行われてきました。
実は、元々、文部科学省(以下、文科省)所管で、「原子力損害賠償制度の在り方に関する検討会」がありますが、福島第一原発事故前の2008年12月15日の開催以降、再開されていません。
一方、文科省ではこれとは別に、「原子力損害賠償紛争審査会」が設置され、「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針第四次追補(避難指示の長期化等に係る損害について)」(2019年1月25日)といった議題で開催されています。しかし、原賠法についての検討は行っていません。

原賠法は10年に1度、見直しされます。次回改正案の検討は、2028年に法律案の提出予定。逆算して2025年に原賠法の検討委員会が、内閣府か文科省で開催されることでしょう。 しかし、それまで、1,200億円は据え置きでいいのでしょうか?

省庁にまたがる所管が示す無責任体制

一方、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法(以下、支援機構法)と、その組織「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」(以下、「支援機構」)は、経済産業省(以下、経産省)が所管となっています。 2011年9月12日に原子力損害賠償支援機構が設立されました。これは、政府からの資金の交付等の業務を担う組織です。資金の定義は、大規模な原子力損害が発生した場合、原子力事業者の損害賠償のために必要な費用のこと。しかしそれだけでは、原子力損害賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給等の確保が図れないとして、2014年8月18日からは原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律の施行に伴い、原子力損害賠償・廃炉等支援機構に改組しました。廃炉等の適正かつ着実な実施の確保を図ることを目的に加え、新たに廃炉等を実施するために必要な技術に関する研究及び開発、助言、指導及び勧告の業務も追加されています。

一方、経産省の研究会「東京電力改革・1F問題委員会」(以下、東電・1F問題」)は、2016年10月5日の第1回以降、2017年7月26日 の第11回まで開催され、2016年12月20日東電改革提言が提出されました。この提言では、確保すべき資金の全体像が示されています。各項目費用に関連する省庁は次のように分かれています。

  • 廃炉・汚染水費用:【経産省】原子力損害賠償・廃炉等支援機構
  • 賠償費用:【文科省】原子力損害賠償法
  • 除染・中間貯蔵:【環境省】放射性物質汚染対処特措法

問題は、3つに分かれていることにより、原子力について負担となる費用の全体を取りまとめている政府組織がどこになるのか不明なことです。

また、廃炉のための費用回収は、託送料金や託送収入を含む、原子力事業者の超過利潤から回収。これらは、原子力事業者ではない新電力の消費者も負担するという仕組みとなっています。 総括原価方式がある一般送配電事業者の会計規則を変えて、超過利潤から廃炉費用を託送原価に算入することを可能したのは、2016年9月27日に開始した経産省の「電力システム改革貫徹のための政策小委員会(以下、貫徹委員会)」における議論によります。

貫徹委員会では、「自由化の下でも、事業者が安全向上や連携して防災に取り組むことを促し、廃炉への備えや事故収束への備えを確保し、CO2削減に向けた発電投資を促し、さらには再エネ拡大に不可欠な火力発電調整能力や送電投資を効果的に確保する方策などをどう具体化するか」<第1回開催資料3より>として、自由化の中に原子力の存在を織り込むことを求めています。

電力市場自由化を進める一方で、総括原価方式が残る送配電部門に原子力の廃炉の負担を負わせ、事故が起きたときの保険金の上限は1,200億円とすることで、原発の発電市場での競争力を担保する。しかも、費用全体の責任を負う官庁は不明確なままだ。当然だが、そのツケは国民に回ってくる。
こうした仕組みが、現在は議論されることもなく、2028年の見直しまで据え置かれるというのは、大きな問題だと考えられます。

プロフィール

和食 雅子(わじき まさこ)

小売電気事業者「Green People's Power株式会社」スタッフ。
兼業で美容師。2008年に自然エネルギー100%の美容室を目指しフリーに転換。様々な学びを受け、地球上の電気すべてを、省エネかつ自然エネルギーにしたい!と思う。今は旅の途中。
*電気をつかって社会をかえよう*
https://www.greenpeople.co.jp/

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