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英国でガスへの環境課税強化を検討 電気・ガス料金値上げも

英国でガスへの環境課税強化を検討 電気・ガス料金値上げも

2021年10月04日

英政府が温暖化ガスの削減に向けた施策として、ガス料金に上乗せする環境課税の強化を検討していると10月3日に日経新聞が報じた。「グリーンサーチャージ」と呼ばれる、エネルギー小売料金に上乗せする環境関連の賦課金の配分を見直す。環境課税強化の代わりに電気料金への再生可能エネルギー関連の賦課金水準を引き下げ、再エネでつくられる電力への消費者の移行を促すことがねらいだ。

英国の家計は年間平均159ポンド(約2万4,000円)の賦課金を負担している。10年程度かけて段階的に電力からガスに負担の比重を移していく方針だが、天然ガス価格の高騰をきっかけにエネルギー全般が値上がりに直面するなか、物議を醸す可能性もある。

検討の背景には、2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする法定目標の実現には、化石燃料であるガスの消費抑制が重要だとの判断があるという。料金面から風力や太陽光といった再エネの電気利用への代替を促したい考えだ。

一方、天然ガスの国際価格の急騰により、英国ではスポット(随時契約)市場からの仕入れ負担増に耐えられなくなったエネルギー供給会社が相次いで倒産。欧州の天然ガス相場は直近1ヶ月で約7割上昇しており、ガス電力市場監督局(Ofgem)は前例のない天然ガス国際価格の上昇で供給業者の財務が圧迫されていると指摘している。

電力・ガスの基準料金においては、10月1日から標準世帯の年間ベースで平均139ポンド(約12~13%)引き上げられ、2022年4月にはさらなる引き上げが予想されている。

エネルギー価格の高騰から、賦課金の比重変更が思惑通りの成果をもたらすか不透明感が出ている。

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EnergyShift編集部
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