三菱UFJフィナンシャル・グループは5月17日、2050年までに投融資先の温室効果ガス排出量についても実質ゼロにすると発表した。投融資先の脱炭素を目標に掲げるのは邦銀では初だという。今回の表明は、日本でも脱炭素に取り組まない企業は、銀行から融資を受けられない時代に入ったことを象徴している。
日本においても、脱炭素に取り組まない企業は銀行から投融資を受けられない時代に入った。
三菱UFJフィナンシャル・グループは、2050年までに投融資先の温室効果ガス排出量も実質ゼロにする。邦銀では初の取り組みとなる。また、世界の金融大手が参加する、融資先を含めた排出ゼロの実現を目指す「ネットゼロ・バンキング・アライアンス(Net-Zero Banking Alliance)」にも邦銀として初めて加盟する。
自社に関しては、2030年までに自社グループの排出量を実質ゼロにする。目標達成に向け、2021年度中に銀行、信託、証券の国内拠点で使用する電力を100%再生可能エネルギーに切り替える。
さらに再エネ100%転換を目指し、1,000億円のファンドを設立する。再エネの普及拡大を進めるとともに、電力の小売電気事業者などと提携し、脱炭素に取り組む企業などにも再エネ電力を供給していく方針だ。
また4月には気候変動問題の解決などに貢献する事業への投融資額を2030年度までの累計で、20兆円から35兆円に引き上げた。さらなる資金を投入することで、脱炭素を後押しするとともに、自社グループの成長にもつなげたい狙いもある。
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