さてこのPNF-404に先住していたのが、ゲームのタイトルにもなっているピクミンたち。なぜ、彼らピクミンが主人公たちの命令に従うのか、それどころかそもそも動物なのか植物なのかそれともそのハイブリッドなのか、どこまでの知性や感情があるのかとかまったく明かされていない。
なにしろ、出会ってすぐ、いきなりピクミンは彼ら探検者の言いなりに動くのだ。ずっと昔から、探査隊のメンバーをまるで知っていたかのように。
もちろんピクミンは人ではないが、地上の生き物の多様性という部分とゲーム中の共生状態を考えると、ほぼほぼピクミンは感情移入しやすい、まさに擬人化してしまうというか、人と思ってもいい存在。
そんなときにSDGsで言う、目標16がどーんとプレイヤーの心に影を落とす。「平和と公正をすべての人に」ってやつだ。そしてもうひとつ、目標10がさらにプレイヤーの良心をグリグリとえぐる。「人や国の不平等をなくそう」だ。
ゲーム中、ピクミンに対しては、平和も公正もなく、かつ、どう考えても対等ではなく不平等な関係であるが・・・。それでもピクミンは人に尽くすのだ。な、なぜだ・・・。
探査隊のために食料を集めるピクミンたち
まさにまずここ。探査隊がこの惑星で生きるためには、食料が必要なのだが、この食料、ピクミンが取ってくれるのに、ピクミン自体が直接摂取することはない。でもちゃんと探査隊の指示に従って、探査隊用の食料(ジュースに加工する)となる果物を集めてくれるのだ。めちゃ健気でいい子に。ちなみに、この流れでは、SDGs目標12を体感できる。持続可能な消費と生産のパターンを確保する。「つかう責任 つくる責任」だ。
ジュースは果物さえ入手すれば、勝手に作り置きができるので無駄になることはゲーム的にはないが(ジュースがなくなると食料が尽きて、コッパイ星人たちが大変なことになる)、ジュースのもとになる果物は限られた資源なのだ。それらは地上マップ上に散らばっており、それらを取りに行かせるには時間を消費する。場合によっては、そのために貴重な仲間であるピクミンを失うリスクも生じるのだ。
ちなみにゲーム中どう見てもストロベリーでイチゴなやつは、苺ではなく、ヒダマリノミという名前にリネームされている。ほかの果物もそんな感じで、探査隊のセンスで名前がつけられる。にしても、このジュースがまたうまそうなのだわ。ピクミンは飲めないのだけどね。
それにしてもなんで、ピクミンはここまで従順なのだろう。とりあえず彼らの、さらなる尽くし具合を見てみよう。
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