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IBM、2030年までに温室効果ガス排出量ネット・ゼロ目標を発表

IBM、2030年までに温室効果ガス排出量ネット・ゼロ目標を発表

EnergyShift編集部
2021/02/19

IBMは、2030年までに温室効果ガス排出量ネット・ゼロ目標を発表した(2021年2月17日)。事業を展開している175ヶ国以上で排出量削減に努め、エネルギー効率の向上やクリーン・エネルギーの使用量増加に取り組んでいく。

2030年までに世界中の消費電力の90%を再エネに、残りは炭素回収などを活用

今回発表されたIBMの公約は次の通り。

  • 温室効果ガス排出量を、2010年基準で2025年までに65%削減。
  • 2025年までに世界中の消費電力の75%を再生可能エネルギー源から調達。2030年までにその数字を90%に拡大。
  • IBMの残存排出量と同量、またはそれ以上の排出除去を行うため、炭素回収などの(2030年までに)実現可能な技術を利用する。

IBMは2019年末の時点で、事業の消費電力の再エネ比率は38%であり、2025年までに55%にすると言う目標を立てていたが、大きく引き上げることになる。

3つ目の公約の「残存排出量」については、削減に向けて可能な限りの対策を実行した後も、なお残ると考えられる排出量のこと。つまりこれに対処することでネット・ゼロ(正味ゼロ)を達成できる。具体的な数値目標を設け、オープンにするとしている。

透明性も重視しており、例えば証書を購入する場合でも、実際に消費可能なエネルギー量をベースに目標を立てて行う。

IBM Researchでは気候変動の研究イニシアチブが発足

IBMの持続可能性へのコミットメントと、主要な社会的課題の解決に科学技術を応用する取り組みへの一環として、IBM Researchは気候変動の影響に対処する研究開発を加速するためにFuture of Climateイニシアチブを発足した。同所の研究員は、AI、ハイブリッドクラウド、量子コンピューティングを組み合わせて利用し、ユーザーやパートナーと連携して気候に関する複雑な問題に科学を適用している。

例えばクラウドのワークロードやデータセンターにおいて増え続けるグローバルなカーボン・フットプリント、環境および気候パターンの変化がもたらすリスクを正確にモデル化して評価する方法、排出源で炭素を回収して吸収できる新しいポリマー、膜、および材料の開発などが挙げられる。

IBMの環境活動は50年前から

IBMの環境の持続可能性に対する提唱は数十年前にさかのぼり、企業環境ポリシー・ステートメントを初めて発表したのは1971年。

1990年以降は、廃棄物管理、省エネ、再生可能エネルギーの使用、CO2排出量の削減、ソリューション開発などの実績を、コーポレート環境レポート(Corporate Environmental Report)として毎年発表している。

2007年、IBMは気候変動に関する自社の立場を正式に表明し、次のような声明を発表した。「気候変動は深刻な懸念材料であり、温室効果ガスの大気中濃度を一定に保つために、世界規模で有意義な行動をとることが求められています」。

IBMは2015年にパリ協定を支持し、2017年には米国が協定から離脱することのないよう、公の場でパリ協定への支持を繰り返し訴えた。2019年、IBMはクライメート・リーダーシップ・カウンシル(Climate Leadership Council)の創設メンバーとなり、税収の100%が国民に配当として還元される、超党派による炭素税の計画を全面的に支持している。

30年間の気候変動対策活動を紹介するビデオ

テック企業は次々に気候変動対策にのりだす

IBMの会長兼最高経営責任者であるアービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)は今回の発表に関して次のように述べている。「IBMは排出量の大幅削減のための行動で世界をリードしてきました。気候危機は、現代における最も差し迫った問題のひとつです。IBMのネット・ゼロ宣言は、気候問題における当社の長年にわたるリーダーシップと、当社が気候変動に関するパリ協定で定められた目標の何年も先を行くことを可能にする大胆な前進です」。

Apple、Google、Amazon、Microsoftなどの巨大テック企業が、次々と排出削減に取り組む中、IBMも目標をさらに高く掲げた格好だ。

IBMプレスリリース:IBM、2030年までに温室効果ガス排出量をネット・ゼロとすることを宣言

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