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なぜ今、東証再編? 海外から魅力のない日本市場の実態とは イチからはじめるプライム市場・CGコード・気候変動対応(1)

2021年11月24日

コンセプトの分かりにくい、いまの市場

東証1部の企業数が膨張していることも市場再編の理由として挙げられている。現在、東証1部の企業数は2,192社あり、二部の470社、マザーズ384、JASDAQは657(スタンダード)と、極端な逆三角形の形になっている。

東証1部上場会社数と時価総額の推移

アメリカのニューヨーク証券取引所の上場企業数は1,932、NASDAQは3,303社。ロンドン証券取引所のプライマリ市場はメイン市場1,130社、AIM836社になる。それぞれ、役割ははっきり別れている。

東証1部が肥大したのは、2012年、東証1部の規制改革によるもので、上場基準が時価総額500億円から250億円に引き下げるなど、ハードルを下げた結果だ。

こうした東証の肥大化に加え、さらなる問題が株式の流動性の低さだ。

この流動性の低さは様々な要因がある。90年代にいったんは解消に向かった日本の大手企業同士の株の持ち合いが、グループ企業の編成強化等の理由で2000年代には再び進んだこともその要因の一つだろう。また、この流動性の低さは企業の内向き、成長性の低さと相関しているとの指摘もある。

こうしたことが東証の「ぬるま湯」だとの指摘もあった。

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小森岳史
小森岳史

EnergyShift編集部 気候変動、環境活動、サステナビリティ、科学技術等を担当。

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