毎度おなじみ、カーボンニュートラル、脱炭素の用語だけでしりとりを毎日する「日本一わかりやすい脱炭素用語集しりとり」です。すっかり春ですがまだこたつがしまえません。
昨日の「みどりむし」を受けまして、今日のしりとりは「し」です。
コンパクトディスクプレーヤー・・・のことではありません。CDP。世界50ヶ国に拠点がある、とある組織の名前です。
とある組織、ってなんか謎めいていますが、ぜんぜんその反対で、情報公開を企業に求める組織です。
CDPとは今は正式名称ですがもともとはカーボン・ディスクロージャー・プロジェクトという名前でした。Carbon(炭素)をDisclosure(情報公開)するProject、で、CDP。国際NGOになっています。
はじまりはロンドン、2000年のことでした。企業がどれだけ脱炭素に取り組んでいるのか、その指標がまだ確立していなかったんです。
いちおう、環境報告書のようなものはそれぞれの企業が出していたのですが、それをどう評価していいのかわからない。各企業は自分の都合の良いように報告書を書きがちですから。
最初は自分たちで報告書なり情報をとりまとめていたのですが、それだけではなかなかうまくまとまりませんでした。
そこで、企業に同じ質問を送り、それをまとめればそれぞれの企業の取り組みがよりわかるんじゃね?、というアイデアがうまれ、早速2002年には第1回の質問書が500の企業に送られました。そのうち4割は質問に回答、3割はなんらかの返事を得られました。
このアイデアはいける、と直感したプロジェクトメンバーはそれから毎年、質問を送り、対象を広げていきました。今では対象地域は90の国になっています。
毎年回答をまとめた報告書が出され、誰でも読むことができます(→リンク置いておきます)。
特に大事なことは、投資会社がこの指標を参考にしている点です。企業活動、経済活動と気候変動は非常に重要な関係があると投資家は考えているのです。
最初は4割しか回答が返ってこなかったのに、いまでは有料でも回答したいという企業がほとんどになっているというのも、このプロジェクトが投資家や企業活動から重視されていることの証でしょう。日本の企業も「うちはCDPでAランクに選ばれました!」とかプレスリリースをだしているのもこの報告書が信頼されているからですね。
このプロジェクトは、いまでは炭素(カーボン)だけではなく、水や森林などについても質問は拡大しています(なので、カーボン・ディスクロージャーではなくCDPという名に変更しました)。
質問の内容は例えば「報告年の事業支出のうち何%がエネルギー使用によるものでしたか?」「その内訳は太陽光?風力?バイオマス?」など、かなりぐいぐい踏み込んでいるものです。
こうした活動が20年も継続して(←ここ大事)行われているのは本当にすごいことだと思います。
こうした国際NGOなどの団体は「非国家アクター」といわれています。脱炭素の動きにはとても大事なアクター(役者)です。この言葉もまた紹介する予定です。
今日はしーでぃーぴーでした。明日は「ぴ」です。ぴ!? ではまた、明日よろしくお願いします。
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