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京都市が脱石炭国際連盟(PPCA)へ加盟 日本で初 若者からの要請に応える

京都市が脱石炭国際連盟(PPCA)へ加盟 日本で初 若者からの要請に応える

EnergyShift編集部
2021/03/04

2021年3月2日よりオンラインで開催されている、脱石炭国際連盟(Powering Past Coal Alliance, PPCA)が主催する「グローバルサミット 2021」において、京都市が日本の地方自治体として初めて、PPCAへの加盟を宣言した。

京都市長は2日のハイレベル会議のビデオメッセージで、石炭を含めた化石燃料の段階的廃止(フェーズアウト)と再生可能エネルギーへの移行に向けた流れを強化するために、PPCAへの加盟を決断したと述べ、脱炭素社会の実現のために政府やエネルギー供給者に対して再生可能エネルギーの利用拡大を今後働きかけたいとの意欲を表明した。石炭火力への依存度が高い、東アジア地域での加盟自治体としては9番目となる。

京都市に石炭火力発電所は立地していないが、京都議定書採択の地として、自治体における気候政策を牽引する役割を果たしてきた。脱石炭国際連盟は、2030年までにOECD諸国が石炭火力発電のフェーズアウトをする必要性に鑑み、宣言では、石炭火力発電のフェーズアウトを約束し、二酸化炭素回収貯留技術(CCS)を付帯しない新規建設は止めることをコミットすることを謳っている。

今回の脱石炭国際連盟への加盟により、京都市は、日本で初めて石炭火力発電所のフェーズアウト方針を宣言したこととなる。政府が高効率石炭火力の増設・利用の方針を続けるなかで、地域から、脱炭素の第一段階として、脱石炭方針を明確に発信するものとして、この問題に取り組んできた特定非営利活動法人 気候ネットワークは歓迎するとコメントしている。

脱石炭国際連盟への加盟は、気候危機に晒される若者からの要請でもあった。2019 年5月24 日、Fridays for Future Kyoto が作成した京都市への提言書において、日本の気候政策への国際的評価が低い要因として、石炭火力発電所を国内外で推進する国の姿勢に国内外で批判の声があることに触れ、具体的な行動として脱石炭を宣言することを求めていた。脱石炭国際連盟への参加は、こうした若者からの要請に応えるものである。

現在、日本には160基もの石炭火力発電所が稼働中であり、15基が計画・建設中である。

他方で、ゼロカーボンシティを宣言した自治体は289(2月26日時点)に及び、その数は日を追うごとに拡大している。

宣言自治体のなかには石炭火力発電所の立地自治体が複数含まれているが、脱石炭火力に言及した自治体はない。さらに各電力会社は、水素やアンモニア混焼や専焼化による火力のゼロ・エミッション化を描いているが、火力利用の延命を図るものに他ならない。

関連記事:「地域脱炭素ロードマップ」とは 内閣府の示す地方自治体の脱炭素戦略

パリ協定のもとで、先進国は2030年までに石炭火力のフェーズアウトが求められている。この認識に立ち、速やかに脱石炭に踏み出さない限り、気候危機への緊急性に対応できないだけでなく、脱炭素時代における日本の産業・経済への悪影響も懸念される。

今回、京都市の脱石炭国際連盟への加盟は、全ての自治体が日本のエネルギー構造の問題に目を向け、脱炭素社会の実現に踏み出す必要性を示すものである。他の自治体が京都市に続いて脱石炭国際連盟に加盟するよう期待する。政府には、非効率石炭火力はもとより、全ての石炭火力を対象とする2030年脱石炭へのロードマップの策定を求めたい。

脱石炭国際連盟には、2日に加盟した京都市を含む新規加盟10団体を含む、36政府、36地方自治体、50の企業等その他組織が加盟している。

気候ネットワーク:日本初、京都市が脱石炭国際連盟(PPCA)へ加盟~カーボンゼロに向けて、地域から「脱石炭」の意思表示を歓迎~
国連広報センター:世界には、石炭の時代に終止符を打ち、クリーン・エネルギーを受け入れる用意があるのか

編集部より:世界の潮流が脱炭素に向かう中、若者の力や声がそれを後押ししているのは確実だ。Fridays For Future Kyotoは2019年5月、京都市に提言書を提出している。現在は、札幌で「気候非常事態宣言」の表明を求める署名活動を展開中だ。こうした若者の動きに連動する、地方自治体のこれからの動きに期待したい。

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