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COP26 開催延期へ 日本はNDCを見直すチャンスか

COP26 開催延期へ 日本はNDCを見直すチャンスか

EnergyShift編集部
2020/04/03

ドイツ・ボンの現地時間2020年4月1日、COP26の延期が発表された。COP26は昨年、パリ協定の主に第6条について合意が形成されなかったCOP25の次の会議として、世界中から注目されていた。本会議はイギリスのグラスゴーで、ユースサミットやプレ会議はイタリアで行われる予定だったが、収束の気配が見えないコロナウイルスの影響で延期に至った。

延期は残念だが、NDC調整に時間が取れるとの見方も

新しいスケジュールは2021年になり、後日決定される。プレスリリースでは延期によって全ての締約国がCOP26の諸問題の解決に向けて、準備の時間が確保できるだろうとしている。

開催国であるイギリス、イタリアをはじめ、欧米を中心にコロナウイルスのアウトブレイクが起こり、3月からCOP26はその開催が危ぶまれていた。

今回の延期に併せて、例年であれば6月に開催予定であった補助機関会合(第52回・SB52)は10月4日から12日までに変更。その準備会合も9月28日から10月3日までと変更された。

COP26議長のイギリス・Alok Sharma氏は「世界は現在前例のない地球規模の問題に直面している。各国は人命を救うため、COVID-19との戦いに力を注いでいる。我々は、気候危機に取り組み、野心的な(目標の)実現のために、協力し合っている。新しい日程で会えることを楽しみにしている」とコメントした。

また、国連気候変動枠組条約事務局長のPatricia Espinosa氏は「COVID-19は、現在の人類が直面している最大の脅威ですが、長期的には気候変動が人類の直面している危機であることを忘れてはなりません。(ウイルスが収束すれば)経済活動は再開するでしょう。それぞれの国がより良く回復し、最も脆弱な人々を助けるチャンスでもあるのです。クリーンで、グリーンで、健康的で安全、公正で回復力あるやり方で、21世紀の経済を形作るチャンスなのです」とコメント。

イタリアのSergio Costa環境・国土・海洋保全相は「気候変動への取り組みには強力で世界規模の、野心的な行動が必要だ。若い世代の参加が不可欠であり、プレ会議やアウトリーチ・イベントを通じて「若者のための気候(Youth for the Climate)」イベントを開催する」とコメントした。ほかにもCOP25の議長であったCarolina Schmidt大臣も「残念だが必要な措置。新しいNDCの準備と提出に向けて活動の勢いを継続させることを決意した」とコメントした。

環境保護団体もこの決定は理解できるとしている。欧州気候基金のCEO、Laurence Tubiana氏は「COP26の延期は正しいこと。今回の危機(COVID-19)は、世界の幸福と平和を維持するには、国際的な協力と連帯が不可欠であることを示しているものだ」と英BBCにコメントした。

また同氏は、日本が3月31日に提出したNDCについてどのように思うかをTwitterで聞かれ、「COP26の延期は、NDCと長期戦略を見直すチャンスと時間を提供している。(経済の)復興計画は、環境保全への転換を土台にして、加速させなければいけない」と答えた

EnergyShift:COP26開催が新型コロナウィルスの影響で赤信号 気候変動対策は待ったなし
Information regarding upcoming United Nations Climate Change Conferences (SB 52 and COP 26)
UNFCCCのプレスリリース:COP26 Postponed

(Text: 小森 岳史)

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