大人気ゲーム「ピクミン」はSDGsの世界観満載だった!? #実はSDGsシリーズ file01 | EnergyShift

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大人気ゲーム「ピクミン」はSDGsの世界観満載だった!? #実はSDGsシリーズ file01

大人気ゲーム「ピクミン」はSDGsの世界観満載だった!? #実はSDGsシリーズ file01

2021年11月26日

テレビやメディアでも、声高にSDGsを理想として叫ぶことは簡単だ。だが実践となると、どう個々人が手を付けていいやら17個もある各項目が重すぎて、結果的に他人ごとになりがち。いまもっとも大事なことはその重要性を自然に考えや行動に取り入れることだろう。SDGsに対して修行増のようにスパルタンな人もいてもいいが、対極にあるカジュアルなホットヨガのように、目的を達成していくことだってできるはず。ダイエットと同じで、ゲーム性やエンタメノリを持ったりすることで、小さな達成感の積み重ねで幸福を感じながらできるSDGsもあるのだ。今回は、新作スマホアプリもリリースされたばかりで、大人気の任天堂の「ピクミン」を通して、SDGsを感じる方法をご提案したい。

なぜピクミンでSDGsなのかの前に

そもそも、ピクミンが最初に登場したのは、いまから20年前の2001年だ。ゲーム業界の時代背景的にはソニーのプレイステーション2が一気に主流になり、任天堂は家庭用の据え置き型ゲーム機の販売において苦汁を舐めていた時期でもある。携帯ゲーム機はバカ当たりしていたが。

当然、ハード販売数が不調なので、ゲームの販売本数も伸び悩んではいたが、でもなぜか、ピクミンというキャラクターを、日本国民の誰もが知っていることになったのは、テレビコマーシャルにて悲哀たっぷりに流れるストロベリー・フラワーが歌う「愛のうた」のなせる業だった。

この曲、「引っこ抜かれて、あなただけについて行く」にはじまり、「今日も運ぶ、戦う、増える、そして食べられる」といきなり衝撃のサビになる物悲しい曲とフレーズは、たとえゲームを遊んでいなくてもダメ押しで突き刺さっていたのだ。

ゲーム自体は、当時はそもそも遊んだ人が少ないという正直ややマイナーな存在となっていたわけだが、ゲーマーからはすでにこのゲームは、発売当初から神ゲーと絶賛されていたのだ。

「ゲームは面白いが、心が痛いよ」

ただ少しでも良心のある人なら、ゲームをクリアーしても、どこかいつもすっきりしない。もちろん、ピクミンを一匹も犠牲を出さないとかならば、それでもいいのだがそうもいかないのがこのゲームのシステムと難易度バランスだったのだ。

ピクミンに感じるSDGsの片鱗

SDGsをわかりやすく言うと、「目標とターゲットがすべての国、すべての人々、及びすべての部分で満たされるよう、誰一人取り残さない」である。※編集部注:中学受験に出るレベルの常識だったりする。マジでほんとに出るから。2月の勝者になりたいなら覚えておこう。

ピクミンファンは、この最後の、「ダレヒトリトリノコサナイ」が深く深く心にトラウマになって刺さってしまうのだ。ピクミンは、もちろん人間ではないのだが、そのユニークな存在やキャラクターの多様性を最大活用することで、プレイヤーの手足となってひたすらアシストしてくれる。まさに先ほどの「愛のうた」の歌詞の通りに、だ。

この話の流れで気になりだす人には、このSDGsの大テーマだけでなく、ピクミンを遊んでいると、SDGsの各項目を再確認したくなるギミックが随所に出てくるだろう。えー、ほんとかよとか言ってないで、ぜひそういう方は、テレビCMも流れて現在ユーザー拡大中スマホのアプリ版「ピクミンブルーム」は、それはそれで楽しんでいただきながら、いまや世界的な大ヒットゲーム機となっているNINTENDOSwitchで、「ピクミン3デラックス」を遊んでほしいのだ。

クリスマスとか誕生日のイベントまではいきなりゲームソフトは買わないって人は、ぜひ体験版をプレイしてほしい。プレイ時間は1~2時間で終わる内容だがそれでも十分、私の書いていることを実感できるはずだ。

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サワディ・ノダ
サワディ・ノダ

アスキーでパソコン専門誌ログインにて編集者兼ライターデビュー。その後ファミ通グループにてゲーム専門誌のファミ通本誌だけなく攻略本やコミックやライトノベルを含む単行本事業を展開。現KADOKAWAグループ入りしたエンターブレインの常務退任後は、アニメイトグループにて株式会社リンク社長。その後KADOKAWAにて、ゲーム事業責任者。ダビスタや美少女ゲームをはじめ、ソーシャルゲーム、RPGツクールMVなど多くのゲームの開発統括責任者となるも、2020年にまたKADOKAWA退社。太陽光オタクというafterFITのメディアであるエナシフに合流。エンタメ業界にもいまも生息しつつ、そこに脱炭素をからめる野望を持って余生を過ごす毎日。

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