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あなたは容量市場をどう考えますか?

あなたは容量市場をどう考えますか?

EnergyShift編集部
2020/11/27

本サイトでは、2020年9月に公表された容量市場の約定結果を受けて、さまざまな方にご寄稿いただいた。あらためて、容量市場はどうあるべきなのか、開かれた議論が必要だと考えたからである。では、読者の方々はどのように考えているのか。このページへのコメント、あるいは寄稿、いずれの形でも、ご意見をいただきたいと思う。

容量市場の論点とは

なぜ容量市場が導入されたのか。それは次のような理由からだ。

  • 限界費用ゼロの再生可能エネルギーの導入が拡大することによって、火力発電の設備利用率が低下する。その結果、火力発電の設備の維持、ないし新設が難しくなる。
  • 火力発電の設備容量が不足すると、日照がない時間帯、風がない時間帯は電力が不足するため、火力発電の維持が求められる。
  • 設備容量を維持するために、設備容量(kW)に対応した報酬を与えるしくみが必要である。

つまり、稼働率の下がった火力発電所の経済性を維持するために、容量市場を利用しようというものだ。世界には、さまざまな先行制度がある中、日本政府は容量市場を導入した。

どのような制度かは、以下に詳しい。

電力広域的運営推進機関 容量市場かいせつスペシャルサイト
電力広域的運営推進機関 容量市場の概要について(PDF)

EnergyShift「容量市場の傾向と対策 前編:容量市場の何が問題なのか? その背景をさぐる」
EnergyShift「容量市場の傾向と対策 後編:日本の容量市場はどのようなしくみになったのか」

容量市場の約定結果は、以下の通りである。

電力広域的運営推進機関 容量市場メインオークション約定結果(PDF)

約定結果では、電力広域的運営推進機関が設定した上限価格に近いものとなった。そこであらためて、容量市場に問題があるのではないか、ということが議論となった。

あらためて、容量市場の論点を以下のようにまとめておく。

論点1:そもそも容量市場は必要なものだったのか?

火力発電の設備容量を維持するためには、容量市場以外の手段もあり、国や地域ごとにさまざまな対策がとられている。他の選択肢と比較して、容量市場を選ぶ必要があったのか。あるいは他の手段ではどうだったのか。

論点2:容量市場は適切に設計され、運用されたのか?

容量市場においては、需給曲線は市場運用者(電力広域的運営推進機関)が設定するが、それが適切なものだったのかどうか。すなわち、必要とされる設備容量や上限価格の設定はどうだったのかということだ。
また、応札する側は、適切だったという検証結果が出されているが、実際に適切だったのかどうか、疑問を持つ声もある。

論点3:容量負担金は新電力や消費者の新たな負担となるのか?

容量市場の約定結果に基づき、発電所に支払われる総額は約1.6兆円となる。この金額全体、ないし一部は、電気代に反映され、消費者の新たな負担となるのかどうか。
発電所をほぼ独占する旧一般電気事業者の小売部門で内部補助があれば、新電力としての小売電気事業者にとっては価格的の不利となり、経営そのものが危うくなるのではないか、という指摘がある。

論点4:石炭火力問題など

容量市場を通じて、ベース電源となる石炭火力発電所が多く落札している。しかしこれは脱炭素社会に向けて、退出する電源である。そういった電源の維持につながるということに、問題はないのだろうか。
その他にも、いくつかの論点はある。例えば、DR(デマンドレスポンス)など発動指令電源については、まだまだポテンシャルがあるのではないか。あるいは、単年度の約定では電源の新設は難しいのではないか、など。

Energy Shiftおよび他サイトの記事を読む

容量市場をめぐって、約定結果が公表された以降でも、本サイトを含め、さまざまな意見が出されている。

Energy Shift掲載記事

山家公雄:衝撃的な入札結果が示す日本版容量市場の真実

山家公雄:容量市場なしで予備力を確保するアメリカ・テキサス州

浅野浩志:容量市場の課題とは:我が国初の容量市場メインオークション約定結果から

木舟辰平:議論百出の容量市場、その根本原因と将来とは

戸田直樹:容量市場の入札結果は何を語るか 次は大型炭素税だ

市村健:容量市場の問題と可能性 3つのポイントで検証する

飯田哲也:冷静かつ大局的に再考すべき「日本型容量市場」(前編)〜RE100の未来に向けて〜

松久保肇:容量市場の問題 日本の電力市場の最適解とは

Energy Shift編集部:容量市場メインオークション入札結果から問いなおす、容量市場の必要性

梅田あおば:第25回・26回「容量市場の在り方等に関する検討会」

木舟辰平:前途多難な容量市場、初のオークションが進行中

梅田あおば:需要曲線の形状が容量単価や支払総額に与える影響の試算

梅田あおば:容量市場の需要曲線を理解する

安田陽:日本の電力市場はなぜ必要なのか


その他のサイトの主要記事

戸田直樹:Utility3.0の著者は容量市場第1回オークション結果をどう受け止めたか

戸田直樹:【記事解説】朝日新聞の容量市場に関する記事について

松尾豪:容量市場に対する見解ー新電力の立ち位置、再エネアグリゲーターを目指す立ち場からー

戸田直樹:【記事解説】日経エネルギーNextの記事「容量市場、初回結果を金融理論から検証する」について

戸田直樹・松尾豪・小嶋祐輔:【容量市場を考える座談会】

日経エネルギーNext電力研究会:容量市場、初回結果を金融理論から検証する

梅田あおば:「埋没供給力」が原因か、容量市場高騰の背景を探る

山家公雄・三宅成也:「容量市場は総括原価方式に戻るためのツールだった」

飯田哲也:「容量市場」とは何か – 原発・石炭・独占を維持する官製市場

山家公雄:容量市場入札① 1万4千円/kWになってしまった容量市場価格

山家公雄:容量市場入札② どうしてあり得ない高価格になったのか

山家公雄:容量市場入札③ 米国と本質的に異なる制度

山家公雄:容量市場入札④ 容量市場なしで予備力を確保するテキサス州

西村健佑:ドイツにおける容量メカニズムの議論(1)容量市場ではエネルギー転換に対応できない

西村健佑:ドイツにおける容量メカニズムの議論(2)ドイツの抱える課題と容量市場の相性

西村健佑:ドイツにおける容量メカニズムの議論(3)褐炭と格闘するドイツ

明日香壽川:容量市場は、再エネ潰しの最終秘密兵器だ

吉田明子:老朽化した原発や石炭火力を温存する「容量市場」の見直しを

早矢仕廉太郎:容量市場結果公表 ~初回約定結果から読み解く容量市場が与えるインパクト~

大場紀章:容量市場の問題と近代国家システムの限界


原稿・コメントを募集します!

容量市場の問題は、決して制度の細部の問題ではない。むしろ、大規模集中型の電力システムから、分散型の再生可能エネルギーシステムへとシフトしていくにあたって、どのようなしくみであるべきなのか、そのひとつの姿である。

そこで、容量市場をテーマに原稿およびコメントを募集する。

原稿応募要項
ワードファイルで、1,000字~2,000字程度
「容量市場原稿」と明記の上、info@energy-shift.comまで
(採用された原稿につきましては、規定の原稿料をお支払いします)

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編集部一同、原稿、コメントともにお待ちしています。

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