毎度おなじみ、日本一わかりやすい、脱炭素関連用語のしりとり解説です。春ですね、眠いです。
昨日は「りちうむ」でした。今日は「む」です。さっそく紹介しましょう。
電柱を、地下に埋めようということですね。おお、いい考えだ、ということですが、そんなに簡単な話しではありません。日本の電柱は3,592万本もあるんです(!)。
これは、平成30年の数らしいのですが、毎年7万本ずつ増えているらしいので、いまでは3,600万本を超えているとのこと。
この数は、電柱と電信柱を合わせた数です。そうです。電柱と、電信柱は違うものなのです。電柱は、電気。電信柱は、電話、光ケーブルなどの電信を指します。
このどっちもを地中に埋めるのはなかなかたいへんです。
無電柱化をすすめてはいるものの、それを上回る電柱が建てられているというのですから、まったく追いつきません。
今年、2021年の5月には国土交通省が改めて電柱の新設状況を調査すると報じられました。
資料によると、ロンドン、パリ、香港、シンガポールは100%、台北は96%が無電柱。東京23区は8%、大阪市は6%だそうです。
無電柱化は、景観のこともありますが、災害時の安全にも関わってくることです。電線が切れて垂れ下がったり、電柱で道が塞がれるのも問題ですが、電柱の上のトランス(変圧器)は100kg以上もあるそうで、それも非常に危ない。主な課題は、コストです。
しかし、低コストで無電柱化できる技術も進んでいるということなので、できるところから電線の地中化が進めばいいのですが。
脱炭素的にも、これからさらに電力が増えることを考えると、より安全な電線ネットワークの方がよいのです。
昔は木の電柱もありました。今はほとんどみません。そんなふうに移り変わっていくのかもしれません。電柱風景マニアには淋しいことなのでしょうが。
明日は「か」です。か、でお会いしましょう。まだ続きますよ。ではでは。
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