こんにちは。暑い日が続きます。暑くても寒くても脱炭素用語を紹介します。イチからか、はい。イチからです。
しりとりでやっております。昨日は「地球温暖化」の解説でした。今日は「か」。
カーボン業界に3大カーボン用語がありまして、カーボン・オフセット、カーボン・プライシング、カーボン・クレジットがそれに当たります。その上位のラスボスがカーボン・ニュートラルになります。
そのカーボン3兄弟のカーボン・オフセット。聞いたことはあるけれどもなんだろう、と、思い出せないときもあるのではないでしょうか。
語源をみてみましょう。オフ(off)とセット(set)。英語の意味は、埋め合わせ、相殺、です。なにかが起きたことに対して、オフになるようにセットする、といった意味でしょうか。
ということはですよ。カーボンを埋め合わせする、またはカーボンを相殺する、という意味であってますか? あってます。その通りです。
ここでのカーボンは、基本的に二酸化炭素のことです。二酸化炭素がでた分を埋め合わせするのが、カーボン・オフセットです。
二酸化炭素が出過ぎたということはどういうことでしょうか。これは、主に事業ででる二酸化炭素はこれぐらい、という設定を企業がまずします。そして、パリ協定とかCDPとか、いろいろな基準を考えて、削減を決めます。その削減ができなかった分、が、相殺すべき、埋め合わせをしないといけない二酸化炭素排出分になります。
では具体的にどうやって埋め合わせをするのでしょうか。
たとえば、植林です。また、電源を再エネに切り替えることも有効です。
しかし、一番大きなオフセット手法としては、「カーボン・クレジット(排出権)を買う」ことがあげられます。
カーボン・クレジットの項で改めて紹介しますが、自社事業、または国などがカーボンが多いところもあれば、努力して少なくなったところもあります。設定よりも少ないカーボンは、カーボン・クレジットという形で市場で取引することができるのです。
なので、あー、カーボンで過ぎちゃったよ、他の会社のカーボン・クレジットを買って埋め合わせをしよう、ということが成り立つのです。
ここではいくつかのチェックポイントがあります。まず、排出量の設定や測定がちゃんとできているかどうか。そして、カーボン・クレジットを安易に使おうとしていないか、です。
いちおう、カーボン・オフセットの大前提として、自社削減をすごいがんばった上でカーボン・クレジットを買ったりすることができる、ということになっていますが、ほんとにすごいがんばったのか、なかなか外からはわからない。
カーボン・クレジット買うことができるから(それだけの資金もあるから)、うちはそれで相殺しているから二酸化炭素出してもいいもんね、という考えも成り立ってしまうので、そこは超ツッコミどころになります。
カーボン・オフセットはそうした最終手段の埋め合わせではありますが、できるだけ自社削減で成り立つようにしていただきたいものです。みんながみんなクレジットでオフセットばかりしていたら意味ありませんからね。
しかし、埋め合わせ、というのはあまりいい言葉ではないですね。「この埋め合わせどうしてくれるんじゃ」みたいで。相殺、も殺の字が入っているし、もうすこしおだやかにいきたいものです。
しりとりは続きます。明日は「と」。暑さなど、気をつけてお過ごしください。ではでは。
これまでのしりとり
しりとり
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