るてにうむ（ルテニウム）：毎日連載！日本一わかりやすい脱炭素用語解説しりとり　第142語

こんにちは。脱炭素関連の用語を毎日やさしく、ゆるく紹介しています。もうすぐはじめてから半年経ちます。早い。

しりとりをやっています。昨日は「GHGプロトコル」の紹介でした。今日は「る」はじまりのことば。

るてにうむ（ルテニウム）

聞いたことあります？　わたしはありませんでした・・・。ルテニウムとは、名前からして元素記号くさいですが、そのとおり。元素番号44番の元素です。

ルテニウムは、イリジウムやパラジウムと同じ、白金族といわれる仲間です。銀白色、硬いがもろい金属です。特色は酸化や腐食に強いこと。そのまま使われることはあまりなく、金属に添加してたとえば強度を高めたりするのに使われています。高級万年筆のペン先にも使われているとか。

最近ではその常磁性から、ハードディスクの大容量化にも貢献しているルテニウム。脱炭素には関係があるのでしょうか。

最近でた研究で、このルテニウムとイリジウムの合金触媒ができたというものがあります。ナノメートルの構造体でのこの合金触媒、なにをするかというと、水の電気分解を超・高効率でできるシロモノだそうです。

触媒とはそのものは変化せず、それに触れたものを変化させるものです（ざっくりいうと）。そして、水の電気分解といえば・・・そう、水素の製造です。従来の触媒よりも反応がよく、耐久性もある合金触媒ができたことで、これからの水素社会に貢献できるものとして期待されています。

脱炭素のためならば、どんな元素も利用してやるぜ、という心意気。この研究がはやく世に出ることができますように！

元素の世界は沼にはまればおもしろく、こんなのもあるのか、あんなものもあるのか、となります。まだまだ知らない組み合わせがあって、まだまだすごい機能がでてくるんじゃないか、いや、きっとあると思いますね。

しりとりは続きます。明日は「む」。ではでは。暑いのでご自愛ください。