こんにちは。脱炭素関連の用語紹介をずっとしています。ずっとっていっても3月からです。それでも150回を超えました。
しりとりやってます。昨日は「ドーハ」でしたので、今日は「は」。
冒頭に書いた通り、しりとり150回目。でも、「は」はじまりのことばははじめてなんです。なんでや。
排出権取引とは、温室効果ガスの排出できる量をあらかじめきめて、売ったり買ったりできることです。考え方としては、国と国、企業と企業の間でこうした取引ができることになっています。
まず、排出量をあらかじめ決めます。たとえば、企業Aはこれだけ二酸化炭素を排出できる。企業Bはこれだけ二酸化炭素を排出できる。というようなことです。
一年経ちました。企業Aは決めた排出量よりも多く排出してしまいました。一方、企業Bは決めた量よりも少なかった。では、この企業Bのあまった排出量を企業Aに売りましょう。そうしたら企業Aはプラマイゼロでハッピー。企業Bは利益が出てハッピー。地球的にも排出量が最初に決めた量から増えなくてハッピー。三方よしじゃん!
排出できる量、つまり排出できる権利を売買するので、排出権取引といいます(排出量取引という言葉もほぼ同じ意味です)。
さて、これ素晴らしいじゃん、と思ったそこのあなた。こういうふうに単純化して頭の中で考えると、とてもうまくいくのですが、なかなか、そうそう、うまくもいかないのが現実です。
まず、排出量をどうやって決めるのか。業界ごと? 企業ごと? 国ごとの排出量を決める決め方は? また、取引する市場はどうやって運営するの? などなど、けっこう難題が多いのです。
まあそれでも、できない、やらない理由を探すよりもやってみようぜ、ということで、いくつかの国では排出権取引市場が立ち上がっています。イギリスやアメリカ、カナダ、オーストラリア、中国などです。EUではEUの中での国ごとの排出権取引をおこなっています。
日本では、企業の自主的な参加での取引市場、J-クレジットが運営されています。
こうした権利の売買は、もう一つの大きな問題があります。つまり、金で解決、というやつです。本当に削減努力をしているかどうかが問われるのですね。金さえ払えば排出してもいいじゃん、ということになるとそもそもがおかしくなるのです。
国同士の排出権取引も世界中ではまだ決まっていません。一昨年のCOP25で議論されてうまくまとまりませんでした。今年のCOP26では、パリ協定という目標に向けた排出権の取扱い、そのものが議論されるでしょう。
排出権取引にもいろいろな用語があり、説明するといくらでもできてしまうのですが、基本のキ、ということで今回紹介してみました。
日本ではまだあまりなじみがないこの排出権取引市場。ヨーロッパなどではすでにサスペンス映画の題材になっていたりします。ビジネスとして大きく動いているのですね。
しりとりは続きます。明日は「き」。よい一日をお過ごしください。
これまでのしりとり
しりとり
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りにゅーあぶるえなじー(リニューアブルエナジー)
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じぞくかのうせい(持続可能性)
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いーろんますく(イーロン・マスク)
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くらいめいと(Climate)
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とくべつこうあつ(特別高圧)
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つんどら(ツンドラ)
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らるでれろ(ラルデレロ)
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ろはす(ロハス)
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すいそ(水素)
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そーらーしぇありんぐ(ソーラーシェアリング)
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ぐりーんにゅーでぃーる(グリーン・ニューディール)
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るりかけす(ルリカケス)
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すまーとめーたー(スマートメーター)
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しーでぃーぴー(CDP)
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きたほんれんけい(北本連系)
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いーえすじー(ESG)
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じおぱーく(ジオパーク)
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くうきでんち(空気電池)
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ちさんちしょう(地産地消)
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むうるがい(ムール貝)
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いぶき(いぶき)
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きこうしなりお(気候シナリオ)
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おおあめ(大雨)
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めたんがす(メタンガス)
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すてらまっかーとにー(ステラ・マッカートニー)
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にほんおろしでんりょくとりひきしょ(日本卸電力取引所)
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しょうえね(省エネ)
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ねっとぜろ(ネットゼロ)
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ろかぼ(ロカボ)
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ぼるけーの(ボルケーノ)
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のっくす(ノックス)
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すまーとしてぃ(スマートシティ)
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てぃーしーえふでぃー(TCFD)
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でぃすくろーじゃー(ディスクロージャー)
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じゃくでんき(弱電気)
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きどるいげんそ(希土類元素)
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そうでんもう(送電網)
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うっどちっぷ(ウッドチップ)
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ぷらねたりーばうんだりー(プラネタリーバウンダリー)
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りちうむ(リチウム)
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うなぎ(ウナギ)
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たくそのみー(タクソノミー)
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みなみあふりか(南アフリカ)
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みずでんかい(水電解)
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いんたーなしょなる・りにゅーあぶる・えなじー・えーじぇんしー(IRENA)
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しーおーつー(CO2)
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つばる(ツバル)
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るーべんでんち(ルーベン電池)
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るのー(ルノー)
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ちいきえねるぎー(地域エネルギー)
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しゃかいてきせきにんとうし(社会的責任投資)
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とらくたー(トラクター)
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たいが(タイガ)
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どーは(ドーハ)
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