くろいもり（黒い森）：毎日連載！日本一わかりやすい脱炭素用語解説しりとり　第162語

こんにちは。カーボンニュートラルや脱炭素周りの用語を紹介している連載です。162まできました。思えば遠くへ来たものです。

しりとりで用語紹介をつなげています。昨日は「ドック」だったので、今日は「く」。

くろいもり（黒い森）

黒い森とは、ドイツにある大きな森林地域、シュヴァルツヴァルトのことです。総面積5,180平方キロ。東京23区が627平方キロなので、８つ分くらいです。

ドイツの南西、南の端であり、西隣はフランスです。この黒い森はドイツ最大の森林地帯であるとともに、最も有名な森林景観のひとつであり、レクリエーションエリアでもあります。木々はその80％がモミとトウヒという樹木でできています。黒い森、といいはじめたのはローマ人といわれています。また、西暦868年のスイスの文書にも出てくるくらい歴史のある地域なのです。

ここは針葉樹がおおく、遠くからみると黒く見えるので、黒い森と呼ばれ、市民に非常に非常に愛されています。どれくらい愛されていたかというと、ドイツ環境運動の出発点のひとつでもあるともいわれているくらいです。

第二次大戦が終わったあと、森の木々の多くが枯れているのが見つかりました。当時は酸性雨の被害とされていましたが、いまでは乾燥がその原因であるという説が有力です。「おれたちの森が枯れていく！」という危機感が、ドイツで環境保護運動を進めることになりました。1970年代にも運動は続き、1980年代の緑の党の台頭へ続きます。そしていま、ドイツでは緑の党が躍進を続けており、次の総選挙の目玉になりそうだということ。

ただ、この黒い森は気候変動の影響をいまだに受けていることも事実。2018年と2019年は過去100年間に測定されたことがないほど暑く、乾燥しているとのことです。乾燥は木々にストレスを与え、枯れていくものもあるということです。

2017年、ユネスコはこの黒い森を生物圏保存地域として正式に認定しました。

そんな森だから、きっとドイツミステリのひとつでもでているんだろうな、と思ったらやっぱりありました。漆黒の森というタイトルのミステリがあり、邦訳もでています。今度読んでみることにします。

しりとりは続きます。明日は「り」。ではでは。暑い一日です。お体ご自愛ください。

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しりとり
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くらいめいと（Climate）
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つんどら（ツンドラ）
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いぶき（いぶき）
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ぼるけーの（ボルケーノ）
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？