ざとうくじら(ザトウクジラ):毎日連載!日本一わかりやすい脱炭素用語解説しりとり 第176語 | EnergyShift

脱炭素を面白く

EnergyShift(エナジーシフト)
EnergyShift(エナジーシフト)

ざとうくじら(ザトウクジラ):毎日連載!日本一わかりやすい脱炭素用語解説しりとり 第176語

ざとうくじら(ザトウクジラ):毎日連載!日本一わかりやすい脱炭素用語解説しりとり 第176語

こんにちは。脱炭素周りの用語集や小話を毎日連載しています。

しりとり、やっています。昨日は「ルフトハンザ」の紹介でしたので、今日は「ざ」。

ざとうくじら(ザトウクジラ)

クジラの項目でも紹介しましたが、クジラの生活領域も気候変動に影響を与えています。今日の話しは、クジラの保護が気候変動をやわらげてくれる、かもしれないという話し。

ザトウクジラは非常に大きいクジラです。全長は13から14m。体重は30tです。このクジラに1頭あたり2億円の価値があるというのです。

2019年に国際通貨基金IMFの経済学者たちが発表した分析によると、ザトウクジラやマッコウクジラなどの「大型クジラ」は、脂肪やたんぱく質の多い体内に何トンもの炭素をため込む、いわば「泳ぐ大木」ともいえるというのです。死んだ後、炭素を取り込んだまま海中に沈み、炭素を海底に隔離するのです。なるほど。

2010年の研究では、大型クジラ8種類の死亡後の炭素の海底貯蔵分は、毎年3万トン近くであり、商業捕鯨前の個体数であれば毎年16万トンになるだろうとのこと。

さらに海面近くで排泄する糞は植物プランクトンの成長を促し、光合成によるCO2吸収を促すことになるといいます。

これらを計算に入れて、現在のCO2排出取引の市場価格で換算すると、1頭あたり約200万ドルの価値になるとIMFの研究者はいいます。

現在、地球の海にいるクジラは約130万頭。これを商業捕鯨前の400万から500万頭まで回復できればクジラだけで約17億トンのCO2を回収できるという結果です。これはブラジル1年間のCO2排出量を上回ります。

これは海洋炭素の一部であり、クジラを保護すれば単純に脱炭素の問題が克服できるということではないのは、研究者も百も承知です。ただし、研究者は「大型動物がもたらす生態系サービスは、人類のみならずすべての生物に恩恵があり、金額に換算しても多大である」ということは言えるとしています。

研究者チームはこうもいっています。「クジラの保護などは慈善事業のように思われがちだが、そうではないことを示したかった」と。生態系はつながっているんですね。

しりとりは続きます。明日は「ら」。ではよい一日をお過ごしください。

ひとつまえのしりとり(ルフトハンザ)

 

これまでのしりとり

しりとり

りにゅーあぶるえなじー(リニューアブルエナジー)

じぞくかのうせい(持続可能性)

いーろんますく(イーロン・マスク)

くらいめいと(Climate)

とくべつこうあつ(特別高圧)

つんどら(ツンドラ)

らるでれろ(ラルデレロ)

ろはす(ロハス)

すいそ(水素)

そーらーしぇありんぐ(ソーラーシェアリング)

ぐりーんにゅーでぃーる(グリーン・ニューディール)

るりかけす(ルリカケス)

すまーとめーたー(スマートメーター)

たいようでんち(太陽電池)

ちちゅうねつりよう(地中熱利用)

うみ(海)

みどりむし(ミドリムシ)

しーでぃーぴー(CDP)

ぴーぴーえー(PPA)

えねき(エネルギー基本計画)

きたほんれんけい(北本連系)

いーえすじー(ESG)

じーえいちじー(GHG)

じおぱーく(ジオパーク)

くうきでんち(空気電池)

ちさんちしょう(地産地消)

うぃんどふぁーむ(ウィンドファーム)

むうるがい(ムール貝)

いぶき(いぶき)

きこうしなりお(気候シナリオ)

おおあめ(大雨)

めたんがす(メタンガス)

すてらまっかーとにー(ステラ・マッカートニー)

にほんおろしでんりょくとりひきしょ(日本卸電力取引所)

しょうえね(省エネ)

ねっとぜろ(ネットゼロ)

ろかぼ(ロカボ)

ぼるけーの(ボルケーノ)

のっくす(ノックス)

すまーとしてぃ(スマートシティ)

てぃーしーえふでぃー(TCFD)

でぃすくろーじゃー(ディスクロージャー)

じゃくでんき(弱電気)

きどるいげんそ(希土類元素)

そうでんもう(送電網)

うっどちっぷ(ウッドチップ)

ぷらねたりーばうんだりー(プラネタリーバウンダリー)

りちうむ(リチウム)

むでんちゅうか(無電柱化)

かーぼんふっとぷりんと(カーボンフットプリント)

とくていきぼでんきじぎょうしゃ(特定規模電気事業者)

しゃち(シャチ)

ちちゅうかい(地中海)

いーぴーひゃく(EP100)

くうこう(空港)

うぇっとらんど(ウェットランド)

どうくつ(洞窟)

つゆ(梅雨)

ゆーぶい(UV)

いたりあ(イタリア)

あいぴーしーしー(IPCC )

しろくま(シロクマ)

まいくろぐりっど(マイクログリッド)

どんぐり(ドングリ)

りとう(離島)

うるぐあい(ウルグアイ)

いぬいっと(イヌイット)

とうやこ(洞爺湖)

こじぇね(コジェネ)

ねったいや(熱帯夜)

やねうえ(屋根上)

えすびーてぃー(SBT)

てぃーしーあーるいー(TCRE)

いんたーなしょなる・えなじー・えーじぇんしー(IEA)

しーしーえす(CCS)

すきー(スキー)

きこうへんどうわくぐみじょうやく(気候変動枠組条約)

くーらー(クーラー)

らにーにゃげんしょう(ラニーニャ現象)

うみがめ(ウミガメ)

めんてなんす(メンテナンス)

すこーぷ(スコープ)

ぷらぐいんはいぶりっど(プラグインハイブリッド)

どいつ(ドイツ)

ついったー(Twitter)

たくそう(託送)

うんゆ(運輸)

ゆねっぷ(UNEP)

ぷらちな(プラチナ)

なんきょく(南極)

くも(雲)

も(藻)

もんすーんきこう(モンスーン気候)

うちゅうたいようこうはつでんしすてむ(宇宙太陽光発電システム)

むていでんでんげんそうち(無停電電源装置)

ちり(チリ)

りお・さみっと(リオ・サミット)

とらっく(トラック)

くじら(クジラ)

らいふ・さいくる・あせすめんと(ライフ・サイクル・アセスメント)

とれーさびりてぃ(トレーサビリティ)

てぃーりーふ(ティーリーフ)

ふらいでーずふぉーふゅーちゃー(フライデーズ・フォー・フューチャー)

ちゃいな(チャイナ)

なさ(NASA)

さーきゅらーえこのみー(サーキュラーエコノミー)

みっく・じゃがー(ミック・ジャガー)

がいぶこすと(外部コスト)

となかい(トナカイ)

いぎりす(イギリス)

すまーとぐりっど(スマートグリッド)

どうろ(道路)

ろさんぜるす(ロサンゼルス)

すまほ(スマホ)

ほっかい(北海)

いんど(インド)

どう(銅)

うなぎ(ウナギ)

ぎたー(ギター)

たくそのみー(タクソノミー)

みなみあふりか(南アフリカ)

かみなり(雷)

りさいくる(リサイクル)

るーまにあ(ルーマニア)

あーるいーひゃく(RE100)

くまのみ(クマノミ)

みずでんかい(水電解)

いんたーなしょなる・りにゅーあぶる・えなじー・えーじぇんしー(IRENA)

しーおーつー(CO2)

つばる(ツバル)

るーべんでんち(ルーベン電池)

ちきゅうおんだんか(地球温暖化)

かーぼん・おふせっと(カーボン・オフセット)

とらっきんぐ(トラッキング)

ぐーぐる(Google)

るのー(ルノー)

のうち(農地)

ちいきえねるぎー(地域エネルギー)

ぎがとんぎゃっぷ(ギガトンギャップ)

ぷれっじ(Pledge)

じーえいちじーぷろとこる(GHGプロトコル)

るてにうむ(ルテニウム)

むぎ(麦)

ぎりしゃ(ギリシャ)

しゃかいてきせきにんとうし(社会的責任投資)

しりか(シリカ)

かんきょうあせすめんと(環境アセスメント)

とらくたー(トラクター)

たいが(タイガ)

がそりんすたんど(ガソリンスタンド)

どーは(ドーハ)

はいしゅつけんとりひき(排出権取引)

きこうのかなりあ(気候のカナリア)

あぐりげーたー(アグリゲーター)

たてもの(たてもの)

のるうぇー(ノルウェー)

うぇあ(ウェア)

あっぷさいくる(アップサイクル)

るねさすえれくとろにくす(ルネサスエレクトロニクス)

すろーらいふ(スローライフ)

ふようど(腐葉土)

どっく(ドック)

くろいもり(黒い森)

りでゅーす(リデュース)

すなはま(砂浜)

まーす(MaaS)

すたーばっくすこーひー(スターバックスコーヒー)

ひーとあいらんど(ヒートアイランド)

どばい(ドバイ)

いちじえねるぎー(一次エネルギー)

ぎんこう(銀行)

うつくしいむら(美しい村)

らっぷらんど(ラップランド)

どじょうたんそ(土壌炭素)

そーらーぱねる(ソーラーパネル)

るふとはんざ(ルフトハンザ)

ざとうくじら(ザトウクジラ)

脱炭素関連用語しりとり
脱炭素関連用語しりとり

カーボンニュートラル、脱炭素関連の用語を、日本一わかりやすく、しかもしりとりで、毎日紹介していきます。毎日だいたい11時に公開します。

脱炭素用語集の最新記事